575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

ゲゲゲの人生展   麗

2018年06月07日 | Weblog
松坂屋美術館で開催中の「追悼水木しげる ゲゲゲの人生展」に行って来ました。
2015年に93歳で亡くなった水木しげるさん。
幼い頃は「ゲゲゲの鬼太郎」に登場する妖怪たちが怖くてあまり好きではありませんでした。
NHKの連ドラ「ゲゲゲの女房」で水木さんの人生を知り、南方で片腕を失ったこと。自分が生きて帰って来られたのは現地の人からバナナをもらって食べたから。。ということを知りました。

4年前、私も6時間にわたる手術を受けたあと、全く何も受けつけず苦しい4日目を迎えた時、なぜか水木しげるさんの言葉を思い出しました。「そうだ!生きるためには食べなくてはいけない」。

食欲はなかったけどがんばって食べました。すると、その日からめきめき元気を取り戻しました。
水木さん、本当にありがとうございました。

展覧会では水木さんの人生をくまなく振り返ることが出来ます。
漫画だけでなく油絵や手紙など貴重な直筆の世界。目に見えない世界を描き続けた水木さん。戦記物を描くとわけのわからない怒りが込み上げてしかたなかったそうです。それは戦死者の霊がそうさせたようです。
また、戦争の悲惨な体験から、戦後二十年くらいは他人に同情することができなかったとか。戦争で亡くなった人が一番かわいそうだと思っていたから。

悲惨な戦争を忘れないためにも自らの戦争体験を片腕一本で描き続けた水木さん。
今頃あの世で妖怪達と楽しく過ごしておられるでしょうか?
ご本人が気に入っていたという作品「総員玉砕せよ」(講談社文庫)を買って帰宅しました。

回顧展は6月10日まで開かれています。お時間あれば是非。



コメント (1)
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