575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

6月句会ちかづく   遅足

2018年06月11日 | Weblog
今回の題詠は「さくらんぼ」です。

さくらんぼといえば、この句を思い出します。

  国家よりワタクシ大事さくらんぼ  攝津幸彦

摂津さんの句は難しいのですが、これは分かりやすくて一度で覚えました。
これに良くにた短歌があります。道浦母都子さんの歌。

  <世界より私が大事>簡潔にただ率直に本音を言えば

両方とも、自分さえよければと、利己主義と誤解してしまいそうですが、
自分には何ができるかを問い直そうというものです。
それまでは天下国家や主義に殉ずることが美しく
個人のことがないがしろにされてきた時代に対する反省があっての句や歌です。

時代は移り、さくらんぼといえば「赤い宝石」と呼ばれるほど貴重品に。
なぜ、あんなに高価なのか?調べてみました。
花の咲く前から作業は始まるとのこと。まず、蕾を間引きます。
実がついたら、余計な実も摘み取ります。いずれも実を大きくするためです。
宝石のように赤くするために、色づくと、日光を十分当てるため、
邪魔になる小さな葉っぱを摘みます。大きな葉は残して。
みな大きくて色も良い、美味しいさくらんぼを作るためとのこと。
手間ひまがかかっているんですね。

我が庭の小さなさくらんぼ、味には値段ほどの差があるとは思えませんが。
句会にはどんなさくらんぼが登場するのでしょうね?楽しみです。
コメント
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