575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

かき氷花嫁のごとベールかけ  健太

2022年07月29日 | Weblog

最近のかき氷はなかなかの贅沢品となりました。

頭がキーンとならない きめ細かい氷に自家製の無添加シロップ。高級フルーツやクリームが飛び出さんばかりにトッピングされ、

今風に言うなら「映える」スイーツになっています。値段もちょっとしたランチが食べられそう。。

この句のかき氷は、豪華な中にも清楚な白が際立ちます。

 

等さん: かき氷にかけたシロップを、“ベールをかける”と表現したことが面白いですね。

麗子さん: かき氷の練乳をベールと表現したのが新鮮でした。

亜子さん: うず高く盛られたかき氷。そこにシロップを上からそっとかける。花嫁の薄いベールを思わせる繊細さ。

女性の句かと思いきや男性でしたね。ひょっとして最近花嫁を目の当たりにしている方ではないでしょうか。やさしさと愛情を感じます。

 

やさしさといえばもうひとつ。

 かき氷幼な子の頬ひんやりと  泉

 

子どもは水遊びに夢中になって、気づくと唇が青くなっていることがあります。

ゆでだこのように汗だくでもかき氷で一気に身体が冷え、両のほっぺも冷たくなります。

作者は手のひらでそっとその子の顔を包み込んだのかな。

つめたいデザート「かき氷」ですが、温かい交流を感じる句です。  郁子

 

コメント (1)
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