575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

しぐるるや駅に西口東口  安住敦

2022年07月23日 | Weblog


7月17日 新聞のコラムに引用されていた句です。(天声人語)
時雨は初冬の季語だが 雨で落ち着かなくなる時、思い出す句で季節はずれの句を記したのは、
このところ感覚が狂わされっぱなしだからだ、と前置きして雨の降り方について書かれていました 。


俳句を 文中に利用している と気が付いたのは
湯豆腐やいのちのはてのうすあかり
の句を見つけた時からです。20 年 5 月 24 日 「日曜に想う」 の欄(朝日新聞)に、 本腰を入
れたものより余技だと言っていた俳句によって久保田万太郎はよく知られている。
経済政策のアベノミクス よりも、思いつきとされる安倍マスク の方が後世の人の記録記憶に残るように思う、と前置して言葉の大切さが書いてあった。


その 20 年 5 月から 21 年 3 月まで、俳句が引用されている部分を探し 始めました(天声人語のみ)

俳句は 24 句、短歌は 10 首、詩・絵本の一部を引用したものそれぞれ一つとなっていました。


5 月 2 日 …暖かさが暑さに変わり 季節の動きを感じる…として 細見綾子
… 初夏の空を美しく感じるのは輪郭を縁取る緑が鮮やかになってくる …として篠原梵


5月 24 日 …色の変化といえば「七変化」の異名を持つ紫陽花の季節も近づいている…として渡辺水巴


6 月 13 日 … 夏の湿潤な季節に咲く花のうち、どくだみはひそやかで、… 川端茅舎


6 月 24 日 … 夏至の前後の蛍を待つ気持ちを表すのに… 稲畑汀子、 池田澄子
などなど、それぞれ どんな句が引用されたか想像してみるのも面白いかもしれません。


上から順に


うすものを着て 雲の行く楽しさよ
葉桜の中の無数の空騒ぐ
紫陽花や白よりいでし浅みどり
どくだみや真昼の闇に白十字
蛍に暮れねばならぬ空のあり
じゃんけんで負けて蛍に生まれたの

                                                                 千香子

コメント (5)
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