575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

未来より滝を吹き割る風来る  夏石番矢

2006年10月03日 | Weblog
難解な句を詠む俳人の一人、夏石番矢さんが
自分の句を解説した本を読みました。


  未来の輝かしいエネルギーを十分に蓄えた風が
  はるか異次元の「未来」より
  不可逆性を特徴とする
  時間の壁を超えて吹いてくる。
  大量の清らかな水を
  ながながと落下させている滝は、
  その力強い風を正面から受けて
  真っ二つに割れ、
  細かい水しぶきとなって
  飛び散っていく。

  ここで主人公となるのは、
  人智を超越した時空を示す「未来」
  というキーワードです。

   世界俳句入門より (夏石番矢)


うーん!そう言われれば、そうかな。
でも、ちょっと未来から吹いて来る風って?  遅足





コメント (7)
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江戸の「愛国俳諧師」           愚足

2006年10月02日 | Weblog
  君が世や風おさまりて山ねむる
  これからは大日本と柳かな
  君が代は乞食の家ものぼりかな
  花おのおの日本だましい勇ましや
  桜さく大日本ぞ大日本
  日の本や天長地久虎が雨
  日本の外が浜まで落穂かな

 この神国日本を讃える江戸の俳諧師は誰だと思いますか。
 彼はまた、次の様な句も作っています。

  春風の国にあやかれおろしや舟
  日本の年がおしいかおろしや人
  梅が香やおろしやを這わす御代にあふ

 彼は、文化元年1804年(42才の時)にロシア使節レザノフが長崎に来航したニュースを江戸で聞き上記のような俳句を作ったのです。
 「愛国心」溢れる俳句ではありませんか!!

 この「愛国」の句を記した俳人は「やれ打つな蝿が手をすり足をする」「我と来て遊べや親のない雀」等、子供や小動物に優しい眼差しをおくる句の作者「小林一茶」です。
 最近、岡松正剛氏の「小林一茶句集」の書評でこの事を知って大変に驚いた次第です。
 前回、落石さんの「悪党芭蕉」の紹介でも「目の鱗落ち」でしたが、小林一茶の「愛国句」にも「目が覚め」ました。

                    
コメント (4)
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榛名富士    遅足

2006年10月01日 | Weblog


初めて榛名山に行ってきました。
山頂は霧がかかっていましたが、ほんの一瞬、
榛名富士が姿を見せてくれました。

伊香保温泉の石段をちょっと散策。
徳富蘆花がこの温泉で亡くなったとか、「不如帰」の話が、
ここから始まっている事を知りました。

 その頭(こうべ)太古より湖(うみ)榛名山

慌しい旅でした。
次に行く時は、ゆっくり温泉を味わいたいな。


コメント (2)
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