変わった夏の季語に出会った。「端居」である。
夏の夕べ屋内の暑気を避けて縁に出て涼むことを言うらしい。
一時代前の夏の情景で、浴衣、団扇、蚊遣り、風鈴、夏座布団等が自動的に
連想される。
今見ている本には喜多川歌麿の版画が載せてあって遊女二人と色男の客が遊郭の離れの縁で物憂げに涼んで居る絵が艶めかしく描かれている。
しかし、この季語が本格的に愛好されるようになったのは大正期以降だそうだ。
端居して明日逢う人を思ひおり 星野立子
端居してただ居る父の恐ろしき 高野素十
耳遠く端居を好む母となれり 大野林火
妻といふかなしきものの端居かな 田村寿子
端居せるこころの淵を魚よぎる 野見山朱鳥
ホッとしたい方に
娘を呼べば猫が来たりし端居かな 五十嵐播水
夏の夕べ屋内の暑気を避けて縁に出て涼むことを言うらしい。
一時代前の夏の情景で、浴衣、団扇、蚊遣り、風鈴、夏座布団等が自動的に
連想される。
今見ている本には喜多川歌麿の版画が載せてあって遊女二人と色男の客が遊郭の離れの縁で物憂げに涼んで居る絵が艶めかしく描かれている。
しかし、この季語が本格的に愛好されるようになったのは大正期以降だそうだ。
端居して明日逢う人を思ひおり 星野立子
端居してただ居る父の恐ろしき 高野素十
耳遠く端居を好む母となれり 大野林火
妻といふかなしきものの端居かな 田村寿子
端居せるこころの淵を魚よぎる 野見山朱鳥
ホッとしたい方に
娘を呼べば猫が来たりし端居かな 五十嵐播水