575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

荻原先生の一首     遅足

2010年04月14日 | Weblog
先生のブログにこんな歌が掲載されていました。


  母語の池にみづくさふえてゆく春の午後の濁りのなかの国会  荻原裕幸


先生にしては珍しく政治が詠ってあります。
でも歌人ですね。コトバで勝負しています。

ウマイなあ。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

花見給食    遅足

2010年04月14日 | Weblog
この9日、長野県の高森町に桜見物に。
お目当ては高森南小学校。
校庭の三方を、ぐるりと囲む樹齢80年のソメイヨシノ。
ちょうど満開・・・

近づくと、桜の下に子供たちが・・・
ブルーのビニールシートを敷いて給食中。
みんな正座してますよ。

いくつかのグループに分かれていましたが、
低学年と高学年が一緒に食べていました。
恒例の行事だそうです。
食べ終わって、先生のギターで合唱するグループも。

ちょっと花曇でしたが、良い行事が見学できてシアワセ。

   

この高森町の古墳からは、天武天皇のころに鋳造された
「富本銭」が出土したそうです。
これは日本最古の貨幣とされる和同開珎より古いもの。
伊那地方には、古代の牧場があり、
軍馬を供給していた有力な豪族がいたそうです。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

辛夷若葉一斉に震え窓越しに    朱露

2010年04月14日 | Weblog

      俳句はチンタラ感想を語る所ではない、
      ということは知りつつも語りたくなる。
      「一斉に震え」で語りに入りたくなる。
      そこを堪えて「窓越しに」として見た。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

花じまい   鳥野

2010年04月13日 | Weblog
サクラは、この雨でおしまい。
名城公園沿いの堀川には、花筏が潮の満干につれて、穏やかに流れています。
これも、また美しい景。

やがて蘂が降り終わったら、桜若葉の季節が続きます。

「年々歳々花相似 歳々年々人不同」・・・今年は何時になくこの言葉が心に沁みました。

名城の傍に住んで30年余。いろいろな花見をしてきました。二人で見た花、リードを付けた猫をバスケットに入れて、いっしょに賞でた花、眺める側の姿は様変わりしても、サクラは相変わらずの美しさです。

  ・ 花あかり離りし闇に一樹あり咲まい忘れて十年すぎたり

                         鳥野

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

飯田龍太の名の由来 ぐ

2010年04月12日 | Weblog
飯田龍太氏は1920年(大正9年)7月10日に俳人飯田蛇笏氏の四男として生まれた。
そして同じ日に初めて生地の山梨県寒川村に電燈が灯った。
母親の菊野さんが「名前はお考えですか」と父親蛇笏に尋ねると「電太にしろ。」
「まさか、そんな」菊野さんが不服を唱えると、「では、龍太だ。龍太がいい」と即決したそうである。
後に菊野さんは「では、龍太だ。龍太がいい。あんまりあっさり決めるので、呆気にとられまして」と回想しているという。

参考  「俳句研究昭和47年10月号・飯田蛇笏読本」俳句研究社
稲畑汀子他編「現代俳句大辞典」三省堂

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

春陰やマスターズ見る朝一人    朱露

2010年04月12日 | Weblog


       思えば数十年同じことの繰り返し。
       今年は片山石川が落ち池田が残る。
       名人上手の失敗を見るのは楽しい。
       辛夷の花は全部散り若葉になった。

           

   結界の山桜今満開に   朱露

       目の前の赤岩山は満開の山桜。
       登れない山ではないが登れぬ。
       山桜まで墓地の中を通るのだ。
       奈良時代からの墓が佇む迫力。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

雪は天からのメッセージ    遅足

2010年04月11日 | Weblog
 昭和区平和美術展に遅足さんの俳句の短冊が出品されている。

    来世より雪降る夜の曲がり角

以下がコメントです。

雪博士の中谷宇吉郎は、雪から科学のメッセージを読み取りました。
私は、雪は来世からのメッセージでは?と感じました。
昨年、母を亡くしたからだと思います。

戦争で亡くなった人々も、雪にメッセージを託しているかも知れません。

時代はいつも曲り角です。

         書 中野寂音
         句 松田遅足
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

深夜便ナースの如し春の夜   朱露

2010年04月10日 | Weblog
長年の N H K ラジオ深夜便の友として、
    今朝の感想を忘れぬうちに書いて置く。
    深夜だから穏やかに語るのは当然だが、
    俺は幼稚園児かと思わせる調子はダメ。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

クロモジ 草女

2010年04月09日 | Weblog
 これからの季節は樹の新しい葉が楽しませてくれる。出てきたばかりの新芽はどれも美しい。コナラなどの新芽は花か思うときもある。和菓子の楊枝として使われるクロモジの新芽もこれから楽しめる。葉は枝咲きに集まり、掌のように見え、清々しい感じを受ける。

 クスノキ科クロモジ属の落葉低木で海上の森には多く自生している。雌雄異株で葉がでると同時に黄色の小さい花が今頃咲く。花が落ちると葉が大きくなる。クスノキ科の植物は独特の香りを持つものが多い。クロモジの材は白く香りがある。樹皮は灰褐色でなめらかで黒っぽい班点がある。これを文字になぞらえての名前であるが、およそ文字には見えないが、白と黒の対比も美しいし、良い香りがあるから楊枝として使うのは、グットアイディアだとおもう。また、大きくなれない樹だからこの他の使いようはないと思う。昔の人の知恵に頭がさがる。
 
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

植物園   麗

2010年04月08日 | Weblog
先週、京都北山にある京都府立植物園へ出かけました。
当日は寒風が吹き桜もまだ5分咲き。
冷えた身体を温めてくれたのは
園内の温室でした。

ここの温室はまさにジャングル。4500種、25000本の日本最大級の
温室で熱帯の植物がむせかえるように展示されています。
入ったとたん、アマゾンに行った気分でした。(行ったこと無いけど。。)
見たこともない植物の数々に時間を忘れあっという間に閉園時間になっていました。
今度はもっとゆっくり見たいと思いました。

植物園を出て鴨川の風に吹かれました。

       アマゾンも鴨川も今春うらら    麗
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

人体に空部屋のあり春灯   遅足

2010年04月08日 | Weblog
船団・早瀬淳一ドクターの診断です。
 春灯の浮かぶ人懐かしい夕暮れ道を一人歩いていると、
骨粗鬆症ではないけれど、体のどこかに空き部屋があって、
風がスースーと通り抜けていくような感覚。
何となくわかるなあ。
「人体」を詠んだ句は多くあるが、
この句はありそうでない部分の発見では。

  ありがとうございます。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ためらうと音出し難い虚子忌かな   朱露

2010年04月08日 | Weblog

     キョシキのシとキは母音を響かさない音にする。
     母音の無声化はカサタハ行が連続すると起きる。
     「それがどうしたの」と言われてもとても困る。
     嫌なら「キョ・シ・キ」と響かせて言えばいい。
    
      これを見た虚子「こんなの俳句じゃない!」
      高浜虚子 1959年4月8日没 85才   
  

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

桜餅少しくらいは遅れても  二村典子

2010年04月07日 | Weblog
昨日、東西句会にはじめて出席させていただきました。
5人の出席でしたが、個性のある句に出会えて嬉しかったです。

この句は、いろいろに読めるところが面白い。
桜餅を前にして・・・
少しくらいは遅れても、と、自分に呟いているようにも、
隣りの人に同意を求めているようにも・・・
桜餅が、そう言っているようにも・・・

春のノンビリした空気が伝わってきます。

写生によって景色を詠むのではなく、
気分を詠むところが新鮮でした。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

三ヶ日の春縄文の成れの果て    朱露

2010年04月07日 | Weblog

        三ヶ日で発見された人骨は旧石器時代。
        私は縄文度テストで殆ど縄文人と判明。
        だから弥生人より旧石器人が懐かしい。
        弥生人にヨイショして生きるのは嫌だ。


   三ヶ日へ上り下って湖西の春   朱露

        これで豊橋方向から来たなと分かる。
        三ヶ日農協で惣菜を買い湖岸を走る。
        久しぶりに多米峠を越えて家へ帰る。
        慣れきった近所が一変する旅の功徳。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

 石榴のお味は 鳥野

2010年04月06日 | Weblog
行き届かない世情のためか、最近は暗い出来事が次々に伝えられます。

なかでも、悲しいのは、子への虐待。加害者がその親となると、聞くに堪えません。

説話に出てくる鬼子母神さながらの荒みようです。

鬼子母神は、はじめの名を可梨帝母いい、千人の子を産み、そのうえ他人の子を奪って喰い続けました。

釈尊は行いを改めさせようと、彼女の最愛の末子を隠して、悪行を諭し、石榴の実を与えました。

仏に帰依した帝母は、やがて子孫繁栄や安産の神と崇められます。

人肉の味がするという石榴。熟して裂けた実のあの色は、今更に不気味に想われます。

   ・ 子を喰うを改めしとう鬼子母神、石榴の歯列は永久に朱くて

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする