ボクの学校は山と川矢口 高雄白水社このアイテムの詳細を見る |
【一口紹介】
◆出版社/著者からの内容紹介◆
『釣りキチ三平』でおなじみの著者が、その少年時代を痛快に、しみじみと描く好エッセイ。
舞台は秋田の山あいの村。映画館やファミコンなんかありはしない。
山と川とが遊び場であり、勉強部屋だ。
前代未聞のユニーク先生やワルガキ達の活躍も抱腹絶倒。
おおらかさと自由を求める親子に贈る一冊。
◆内容(「BOOK」データベースより)◆
舞台は秋田の山合いの村。山と川が遊び場であり、勉強部屋だ。
ケガなど日常茶飯事。だけど、そのたびに生きる術を自分の体で学ぶんだ。
前代未聞のユニーク先生や、ワンパクどもの活躍も抱腹絶倒!『釣りキチ三平』の著者が、そのおおらかな少年時代をいきいきと描く好エッセイ!
◆著者紹介◆
本名高橋高雄。1939年、秋田平鹿郡増田町生まれ。町の中心から20キロも離れた奥羽山脈の山襞の寒村で育つ。マンガ少年、釣りキチ少年、昆虫少年として「忙しいガキ」時代を送る。理解のある両親と先生にも恵まれて、よく学びよく遊ぶ。少年時代の漫画熱がさめやらず、高校卒業後12年間勤めた銀行を辞め、30歳にして上京、漫画家として異例のスタートをきる。1973年『釣りキチ三平』の連載開始。同年、『幻の怪蛇・バチヘビ』を発表、全国に一大ツチノコブームを巻き起こす。翌74年、この2作品で講談社出版文化賞(児童まんが部門)を受賞。76年、自然とクマと人間の闘いを描いた『マタギ』で、日本漫画家協会賞大賞(グランプリ)を受賞した。主著に『オーイ!山びこ』『ボクの手塚治虫』(共に毎日新聞社)、『釣りキチ三平』『釣りバカたち』『螢雪時代』(共に講談社)、『ボクの先生は山と川』(白水社)がある。
【読んだ理由】
NHK[私の1冊 日本の100冊」の中で米村でんじろうさん推薦本。
【印象に残った一行】
夏の炎天下、一人黙々とつんだ葛の葉を、小柄な体に小山のように背負って、汗だくで山路を降りてくる母の姿が、今もボクの瞼に焼きついている。だからボクの高校生活は、学用品以外は一杯のラーメンを食べることも、一本の映画を見ることもしなkった。そして修学旅行にさえも行っていない。だからと言ってボクは、そんな自分を不幸と思ったことは一度もない。中学だけで社会に出ていった友を思う時、貧しいながらも孝行へ行き勉強できる自分を、なんと幸福者だろうと思った。
【コメント】
私とは11歳違いであり社会的な状況はかなり違うが、私も子どものころは田舎の山と川で育った、自分の幼い頃の姿をダブらせながら、懐かしい思いで楽しく読めた。続編の、『ボクの先生は山と川』も読んでみよう。