
【原文】
或謂孔子曰、子奚不爲政、子曰、書云、孝于惟孝、友于兄弟、施於有政、是亦爲政也、奚其爲爲政
【読み下し】
或るひと孔子に謂いて曰わく、子奚(なん)ぞ政を為さざる。子の曰わく、書に云う、孝なるかな惟(こ)れ孝、兄弟に友(ゆう)に、有政に施すと。是れ亦た政を為すなり。奚ぞ其れ政を為すことを為さん。
【通釈】
或る人が孔子に向かって「先生はどうして政治をなさらないのですか。」といった。先生はいわれた、「書経には『孝行よ、ああ孝行よ。そして兄弟ともむつみあう。』とある。政治ということにおよぼすなら、それもやはり政治をしているのだ。何もわざわざ政治をすることもなかろう」
【English】
Some one addressed Confucius, saying, "Sir, why are you not engaged in the government?"
The Master said, "What does the Shu-ching say of filial piety?-'You are final, you discharge your brotherly duties. These qualities are displayed in government.' This then also constitutes the exercise of government. Why must there be THAT-making one be in the government?"
『論語』とは、読んで字の如く「論じ語る」、孔子と弟子達や要人達との間に交された対話録。
『論語』は私たちの生き方の原点を見つめた思索の宝庫であり、人間性を磨く叡智が凝縮した永遠の古典。
読めば読むほど胸に深く沁み込む簡潔な言葉の数々。
『孟子』『大学』『中庸』と併せて儒教における「四書」の一つに数えられる。
全20編(学而第一~堯曰第二十) 構成され、編の名称は各編の最初の二文字を採ったものであり内容上の意味はない。
したがって、学而第一から順に読む必要はなくどこから読んでもかまわない。