【内容紹介】
医療者や病院,病気との向き合い方とは.6万件近くの患者・家族からの電話相談,長年続けている医療機関を患者の目線で見直す活動などを横糸に,みずからのがん患者体験,大切な人を支え切る経験を縦糸に,その答えを探っていく.
目次
はじめに
序章 私の患者体験
二五歳目前で,がんに/自分に起きている真実を知りたい/つらい治療/知るための“闘い”/どんなことも一〇〇%マイナスではない/COMLとの出合い/限界のなかでの忘れられない経験/新たなスタートへ
1章 患者,家族の声を聴く――電話相談
五万九〇〇〇件の声/患者を取り巻く環境が変わる/医療安全への関心/どの医療機関を選ぶといいのか/患者の不信感はなぜ医師に向かうのか/不信感の背景/患者と医療者の想いのズレ/セカンドオピニオン/患者の理解を妨げているもの/なぜいまも「説明不足」なのか/医療費を知りたい
2章 患者や家族が直面したこと――COMLに届いた相談から
相談① 老老介護へのかかわりがむずかしい娘の立場/相談② 生きがいである仕事に復帰できず死活問題/相談③ あまりに杜撰な管理状況/相談④ 八時間足らずの入院で二日分の請求?/相談⑤ 患者が選べない“かかりつけ薬剤師”って?/相談⑥ 入院継続なら差額ベッド料を支払えなんて/相談⑦ 抜歯中に上あごを傷つけたのに処置もなく/相談⑧ しわとりの美容医療でいびつな状態になって/相談⑨ 肛門は残せたけれど一日中便が出続ける状態に/相談⑩ 残っていたガラス片が移動して筋肉や神経を傷つけ/相談⑪ 急性大動脈解離だと思い込みの治療をされ死亡した父/相談⑫ 過失がないから医療事故調査・支援センターに届けない?
3章 患者が医療を受けるとき――『新 医者にかかる箇条』
賢い患者とは/新 医者にかかる箇条/誕生のきっかけ/子ど10ものための「か条」/子どもと保護者のためのワークショップ
【コラム】ミニセミナー「患者塾」
4章 患者が医学教育にかかわる――模擬患者
模擬患者と医師の対話/模擬患者とは/なぜ始めたのか/模擬患者から医師が学んだこと/医療面接が試験に/医学生の倫理観を養う
【コラム】患者と医療者のコミュニケーション講座
5章 患者が病院を変えていく――病院探検隊
利用者の“虫の目”で/どこを見るのか1 外回り,受付/どこを見るのか2 外来/どこを見るのか3 病棟/どこを見るのか4 患者が利用する場/病院の改革につなげる
5章 患者が参加する――「医療をささえる市民養成講座」
医療にかかわる人の講座を/患者参加の場が増える/ますます増える市民参画ニーズ/アドバンスコース
6章 患者を“支え抜く”ということ――辻本好子のキーパーソンとして
COMLがNPO法人に/二つの試練/がん患者をサポートする日々/東京まで行ってしまった……/支える覚悟/二つ目のがんが発症/説明をいっしょに聴いたのに……/予想もしなかった厳しい現実/ショックのなかで/現実を受けとめるために頼まれた文章/伝えたい医療者を選ぶ/気持ちを受けとめる/患者としての選択/支える側も病気に/声が聞こえる/遺された事前指示書
あとがきにかえて
多くの人に支えられて/プラスの方向に
序章 私の患者体験
二五歳目前で,がんに/自分に起きている真実を知りたい/つらい治療/知るための“闘い”/どんなことも一〇〇%マイナスではない/COMLとの出合い/限界のなかでの忘れられない経験/新たなスタートへ
1章 患者,家族の声を聴く――電話相談
五万九〇〇〇件の声/患者を取り巻く環境が変わる/医療安全への関心/どの医療機関を選ぶといいのか/患者の不信感はなぜ医師に向かうのか/不信感の背景/患者と医療者の想いのズレ/セカンドオピニオン/患者の理解を妨げているもの/なぜいまも「説明不足」なのか/医療費を知りたい
2章 患者や家族が直面したこと――COMLに届いた相談から
相談① 老老介護へのかかわりがむずかしい娘の立場/相談② 生きがいである仕事に復帰できず死活問題/相談③ あまりに杜撰な管理状況/相談④ 八時間足らずの入院で二日分の請求?/相談⑤ 患者が選べない“かかりつけ薬剤師”って?/相談⑥ 入院継続なら差額ベッド料を支払えなんて/相談⑦ 抜歯中に上あごを傷つけたのに処置もなく/相談⑧ しわとりの美容医療でいびつな状態になって/相談⑨ 肛門は残せたけれど一日中便が出続ける状態に/相談⑩ 残っていたガラス片が移動して筋肉や神経を傷つけ/相談⑪ 急性大動脈解離だと思い込みの治療をされ死亡した父/相談⑫ 過失がないから医療事故調査・支援センターに届けない?
3章 患者が医療を受けるとき――『新 医者にかかる箇条』
賢い患者とは/新 医者にかかる箇条/誕生のきっかけ/子ど10ものための「か条」/子どもと保護者のためのワークショップ
【コラム】ミニセミナー「患者塾」
4章 患者が医学教育にかかわる――模擬患者
模擬患者と医師の対話/模擬患者とは/なぜ始めたのか/模擬患者から医師が学んだこと/医療面接が試験に/医学生の倫理観を養う
【コラム】患者と医療者のコミュニケーション講座
5章 患者が病院を変えていく――病院探検隊
利用者の“虫の目”で/どこを見るのか1 外回り,受付/どこを見るのか2 外来/どこを見るのか3 病棟/どこを見るのか4 患者が利用する場/病院の改革につなげる
5章 患者が参加する――「医療をささえる市民養成講座」
医療にかかわる人の講座を/患者参加の場が増える/ますます増える市民参画ニーズ/アドバンスコース
6章 患者を“支え抜く”ということ――辻本好子のキーパーソンとして
COMLがNPO法人に/二つの試練/がん患者をサポートする日々/東京まで行ってしまった……/支える覚悟/二つ目のがんが発症/説明をいっしょに聴いたのに……/予想もしなかった厳しい現実/ショックのなかで/現実を受けとめるために頼まれた文章/伝えたい医療者を選ぶ/気持ちを受けとめる/患者としての選択/支える側も病気に/声が聞こえる/遺された事前指示書
あとがきにかえて
多くの人に支えられて/プラスの方向に
【著者略歴 について】
山口育子(やまぐち いくこ)
1965年大阪生まれ.89年に大阪教育大学を卒業.臨床心理士をめざし他大学編入試験の準備をしていたところ,試験直前の90年夏に卵巣がんを発症.約1年半にわたって治療を受ける.91年秋,ささえあい医療人権センターCOMLの創始者,辻本好子と出逢い,92年2月よりCOMLスタッフとなり,相談,編集,渉外などに携わる.2002年,COMLのNPO法人化とともに,専務理事兼事務局長に就任.2011年8月より理事長.
1965年大阪生まれ.89年に大阪教育大学を卒業.臨床心理士をめざし他大学編入試験の準備をしていたところ,試験直前の90年夏に卵巣がんを発症.約1年半にわたって治療を受ける.91年秋,ささえあい医療人権センターCOMLの創始者,辻本好子と出逢い,92年2月よりCOMLスタッフとなり,相談,編集,渉外などに携わる.2002年,COMLのNPO法人化とともに,専務理事兼事務局長に就任.2011年8月より理事長.
【読んだ理由】
著者出演のHKラジオ文化講演会を聴いて。
著者出演のHKラジオ文化講演会を聴いて。
【最も印象に残った一行】
医者にかかる10箇条
あなたが“いのちの主人公・からだの責任者”
1. 伝えたいことはメモして準備
2. 対話の始まりはあいさつから
3. よりよい関係づくりはあなたにも責任が
4. 自覚症状と病歴はあなたの伝える大切な情報
5. これからの見通しを聞きましょう
6. その後の変化も伝える努力を
7. 大切なことはメモをとって確認
8. 納得できないことは何度でも質問を
9. 医療にも不確実なことや限界がある
10. 治療方法を決めるのはあなたです
あなたが“いのちの主人公・からだの責任者”
1. 伝えたいことはメモして準備
2. 対話の始まりはあいさつから
3. よりよい関係づくりはあなたにも責任が
4. 自覚症状と病歴はあなたの伝える大切な情報
5. これからの見通しを聞きましょう
6. その後の変化も伝える努力を
7. 大切なことはメモをとって確認
8. 納得できないことは何度でも質問を
9. 医療にも不確実なことや限界がある
10. 治療方法を決めるのはあなたです
【コメント】
医薬分業、セカンドオピニオンもそうだが、誰でも医療とは関わり合いがあり、理解しておくべきことなのだが、意外に正しく理解していないことが多い。