【著者の言葉(本書「解説」より)】
すぐれた小説は、いく通りにかくも生きたかった、あるいはこうも生きたい、という多くの読者の願いや希望を、架空の世界のなかに、虚構であるがゆえに実人生よりもなまなましいリアリティーをもって訴え、しかも彼等の遍路の杖になることさえ可能だ。ぼくはそんな小説を書いていきたい……。
さまざまな人生の、確かなカタチ。
洗練された短編小説の醍醐味がここに。全10編。
純真な心を持ちながらも、女の〝性〟ゆえに男から男へわたらずにはいられないおさん――。
世にも可愛い女が、その可愛さのために不幸にひきずりこまれてゆく宿命の哀しさを描いた『おさん』。芸妓に溺れ込んでいった男が、親友の助力で見事に立ち直ってゆくまでを描いた『葦は見ていた』。〝不思議小説〟の傑作『その木戸を通って』。ほかに『青竹』『みずぐるま』『夜の辛夷(こぶし)』など全10編を収める。
【目次】
青竹
夕靄の中
みずぐるま
葦は見ていた
夜の辛夷
並木河岸
その木戸を通って
おさん
偸盗
饒舌り過ぎる
すぐれた小説は、いく通りにかくも生きたかった、あるいはこうも生きたい、という多くの読者の願いや希望を、架空の世界のなかに、虚構であるがゆえに実人生よりもなまなましいリアリティーをもって訴え、しかも彼等の遍路の杖になることさえ可能だ。ぼくはそんな小説を書いていきたい……。
さまざまな人生の、確かなカタチ。
洗練された短編小説の醍醐味がここに。全10編。
純真な心を持ちながらも、女の〝性〟ゆえに男から男へわたらずにはいられないおさん――。
世にも可愛い女が、その可愛さのために不幸にひきずりこまれてゆく宿命の哀しさを描いた『おさん』。芸妓に溺れ込んでいった男が、親友の助力で見事に立ち直ってゆくまでを描いた『葦は見ていた』。〝不思議小説〟の傑作『その木戸を通って』。ほかに『青竹』『みずぐるま』『夜の辛夷(こぶし)』など全10編を収める。
【目次】
青竹
夕靄の中
みずぐるま
葦は見ていた
夜の辛夷
並木河岸
その木戸を通って
おさん
偸盗
饒舌り過ぎる
【読んだ理由】
山本周五郎作品。
山本周五郎作品。
【最も印象に残った一行】
あくせく稼いでも、運の悪いものは一生貧乏に追われどおしだし、金を儲けて贅沢をしてみたところで限りがある。将軍さまだって寝るひろさは定まってるだろうし、ひとかたけに十人前はたべられやしない。同じ仕事を同じように繰り返して、右往左往して、そして老いぼれて、死んでしまうんだ。
【コメント】
今回も、読んだのではなく聞いたのだ。YOUTUBEの朗読で聴きました。
今回も、読んだのではなく聞いたのだ。YOUTUBEの朗読で聴きました。