【まくら】
一介の染物職人が、当代きっての名花・高尾太夫に惚れて惚れて惚れぬいて、ついに彼女と結婚するまでを描いた夢のような噺。
【あらすじ】
神田紺屋町、染物屋の吉兵衛さんの職人で久蔵さんが寝付いてしまった。
話を聞くと、国元に帰るため初めて吉原に連れて行かれ、当世飛ぶ鳥を落とす勢いの、大名道具と呼ばれる女郎の三浦屋の高尾太夫の道中を見て恋患い。
錦絵を買い求めたが、全て高尾太夫に見える。
10両で会えるだろうから3年働き9両貯めて1両足してそれで連れて行くという。
久さん元気になって働き、3年後、その金で買うから渡してくれと親方に言うと、気持ちよく着物も貸してくれて送り出してくれた。
お玉が池の医者の竹之内蘭石先生に、連れて行って貰う。
流山の大尽として、首尾良く高尾太夫に会えた。
挨拶の後、「こんどは何時来てくんなます」、「3年経たないとこれないのです」と泣きながら全て本当のことを話すと、高尾は感動し、こんなにも思ってくれる人ならと、「来年の2月15日に年(年季)が明けたら、わちきを女房にしてくんなますか」。
久さんうなずき、夫婦の約束をする。揚げ代は私が何とかしますし、持参した10両と約束の証にと香箱の蓋を太夫から貰って、久さんは亭主の待遇で帰って来る。
翌年約束の日に、高尾は久蔵の前に現れ、めでたく夫婦になる。
出典: 落語の舞台を歩く
【オチ・サゲ】
途端落ち(決めの台詞で終わるもの。)
【語句豆辞典】
【紺屋】
染め物屋。
【太夫】
豪商、大名相手の花魁で見識があり美貌が良くて、教養があり、吉原ナンバーワンの花魁。
文が立って、筆が立ち、茶道、花道、碁、将棋が出来て、三味線、琴の楽器が出来て、歌が唄えて、和歌、俳諧、が出来た。
【傾城】(けいせい)
本来傾国の意で、国を危うくすることにある。その後、佳人、いわゆる絶世の美女を指す言葉となったが、わが国においてはもっぱら遊女のことを傾城と言うようになった。
【初会】
一流の遊女は、一回目”初会”で、初めて上がった客と一緒に寝ることはなく、この時は挨拶だけで花魁はツーと帰ってしまう。二回目を”裏を返す”といって、最初の時と同じように挨拶とお話だけで、やはり帰ってしまう。三回目”馴染み”になって、花魁がOKすれば初めて床に入れた。
【花魁道中】
花魁が禿、振袖新造などを引き連れて揚屋、引手茶屋に向かうこと。
【廓詞】(くるわことば)
遊女達は全国から集められており、訛りを隠すために「~ありんす」など独特の言葉を使っていた。廓詞は揚屋によって異なっていた。里詞、花魁詞、ありんす詞とも。
【身請け】(みうけ)
花魁に限らず、遊女の身代金や借金を支払って勤めを終えさせること。大見世の花魁では千両(数千万円)にものぼった。
【噺の中の川柳・譬(たとえ)】
『傾城の恋は誠の恋ならで 金もって来いが真のこいなり』
『女郎の誠と卵の四角 あれば三十日に月が出る』
『女郎の書く文誠なし 筆に狸の毛が混じる』
『花魁に可愛がられて 運の尽き』
『闇夜の中に 吉原ばかりが月夜』
【この噺を得意とした落語家】
・六代目 三遊亭圓生
・五代目 三遊亭圓楽
【落語豆知識】若い衆(わかいし)
遊郭で働く男、若いとは限らない。
一介の染物職人が、当代きっての名花・高尾太夫に惚れて惚れて惚れぬいて、ついに彼女と結婚するまでを描いた夢のような噺。
【あらすじ】
神田紺屋町、染物屋の吉兵衛さんの職人で久蔵さんが寝付いてしまった。
話を聞くと、国元に帰るため初めて吉原に連れて行かれ、当世飛ぶ鳥を落とす勢いの、大名道具と呼ばれる女郎の三浦屋の高尾太夫の道中を見て恋患い。
錦絵を買い求めたが、全て高尾太夫に見える。
10両で会えるだろうから3年働き9両貯めて1両足してそれで連れて行くという。
久さん元気になって働き、3年後、その金で買うから渡してくれと親方に言うと、気持ちよく着物も貸してくれて送り出してくれた。
お玉が池の医者の竹之内蘭石先生に、連れて行って貰う。
流山の大尽として、首尾良く高尾太夫に会えた。
挨拶の後、「こんどは何時来てくんなます」、「3年経たないとこれないのです」と泣きながら全て本当のことを話すと、高尾は感動し、こんなにも思ってくれる人ならと、「来年の2月15日に年(年季)が明けたら、わちきを女房にしてくんなますか」。
久さんうなずき、夫婦の約束をする。揚げ代は私が何とかしますし、持参した10両と約束の証にと香箱の蓋を太夫から貰って、久さんは亭主の待遇で帰って来る。
翌年約束の日に、高尾は久蔵の前に現れ、めでたく夫婦になる。
出典: 落語の舞台を歩く
【オチ・サゲ】
途端落ち(決めの台詞で終わるもの。)
【語句豆辞典】
【紺屋】
染め物屋。
【太夫】
豪商、大名相手の花魁で見識があり美貌が良くて、教養があり、吉原ナンバーワンの花魁。
文が立って、筆が立ち、茶道、花道、碁、将棋が出来て、三味線、琴の楽器が出来て、歌が唄えて、和歌、俳諧、が出来た。
【傾城】(けいせい)
本来傾国の意で、国を危うくすることにある。その後、佳人、いわゆる絶世の美女を指す言葉となったが、わが国においてはもっぱら遊女のことを傾城と言うようになった。
【初会】
一流の遊女は、一回目”初会”で、初めて上がった客と一緒に寝ることはなく、この時は挨拶だけで花魁はツーと帰ってしまう。二回目を”裏を返す”といって、最初の時と同じように挨拶とお話だけで、やはり帰ってしまう。三回目”馴染み”になって、花魁がOKすれば初めて床に入れた。
【花魁道中】
花魁が禿、振袖新造などを引き連れて揚屋、引手茶屋に向かうこと。
【廓詞】(くるわことば)
遊女達は全国から集められており、訛りを隠すために「~ありんす」など独特の言葉を使っていた。廓詞は揚屋によって異なっていた。里詞、花魁詞、ありんす詞とも。
【身請け】(みうけ)
花魁に限らず、遊女の身代金や借金を支払って勤めを終えさせること。大見世の花魁では千両(数千万円)にものぼった。
【噺の中の川柳・譬(たとえ)】
『傾城の恋は誠の恋ならで 金もって来いが真のこいなり』
『女郎の誠と卵の四角 あれば三十日に月が出る』
『女郎の書く文誠なし 筆に狸の毛が混じる』
『花魁に可愛がられて 運の尽き』
『闇夜の中に 吉原ばかりが月夜』
【この噺を得意とした落語家】
・六代目 三遊亭圓生
・五代目 三遊亭圓楽
【落語豆知識】若い衆(わかいし)
遊郭で働く男、若いとは限らない。
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