◎糸井重里さんのウェブサイト「ほぼ日刊イトイ新聞」はかなり初期のころから面白く読んできた。
ほぼ日刊と言いながらこのサイトは毎日更新され今も彼は毎日書いている。
糸井さんはウェブサイトの維持をビジネスとして日本で個人で始めた人物として名を残すと思うが、彼は常に変化してきたと思う。
ダーウインは進化論で有名な言葉「生き残る種は強いものが生き残るのではなく、変化が出来るものが生き延びる」と言っているが
糸井さんのつくった「ほぼ日集団」は目下のところ変化をし続けているようだ。
もう一つ、彼は「こころ」と「相互リスペクト」を全ての基礎に置いていることを感じた。
こういう集まりを作る人がいるのは今の日本では稀有なことだ。読む人一人一人、集団の成員の一人一人を大切にしている。
これがなくなっているばっかりに有名なお店や民間企業がつぶれることがあるし、これがなくともつぶれない「司法や行政の集団」のためにえらい目に
国民があうことも多い。
その変化の過程を克明に聞き出して本にしたインタビューアーの女性もすぐれものだ。10連休に図書館で借りた三冊はいずれも面白かった。
(身近なところで、製品に「こころ」が感じられない例は銀座の老舗の有名なパン屋さんが生協を通して売っているパンだ。
生協ルートの大衆相手と思って材料のレベルを落としているのか少しもおいしくない(個人の意見です(笑)。)ので一回で買うのをよした。
経営者の指示なのか幹部社員の収益優先の忖度かは知らないが、銀座に本店があることを嵩に懸かって名前で売れると思ったらそれは大きな料簡違いだと思う。)
内容紹介 出版社のサイトから引用
ほぼ日の経営について、
まるごと糸井さんに聞いてきました--。
糸井さんは、もともとフリーのコピーライターで、組織に身を置いたことはほとんどない。
それなのに、活動の幅を広げる過程で事務所を立ち上げ、100人以上が勤める企業をつくりあげた。
一方の私は、大学卒業後に伊藤忠商事の事業会社のひとつである
伊藤忠ファッションシステムに入社して35年目。
転職をしたこともなければ、フリーとして活動した経験もない。
根っからの組織人であり、よくも悪くも日本企業の価値観が、骨の髄(ずい)までしみこんでいる。
そんな私が、糸井さんにほぼ日という会社の目指す先を聞いていった。
インタビューは、驚きと発見の連続だった。
事業、人、組織、上場、社長--。企業の根幹を支える部分について、
なにを考え、どのように向き合っているのか。
糸井さんが語ってくれた話の数々は、長年の会社員生活を通じて、
私の中にインプットされた常識をくつがえす内容ばかりだった。--まえがきより
ウェブサイト「ほぼ日刊イトイ新聞」の創刊から20周年。
ジャーナリストの川島蓉子さんが、ほぼ日を率いる糸井重里さんに、「ほぼ日の経営」について、まるごと聞いてきました。
ほぼ日の「これまで」と「今」。
なぜほぼ日では、魅力的なコンテンツ、サービス、商品が、次々に誕生しているのでしょうか。
糸井さんとほぼ日にとって、事業とは、働くとは、そして会社とは--。
1章 ほぼ日と事業
企画書や会議はいらない/誰も解けない難問につっこんでいく/クリエイティブには「供給源」が必要/農業のように毎日続けていく
2章 ほぼ日と人
漫然と働く時間はもったいない/「人をつくること」にお金をかける/「力がある」だけでは人をとらない/手仕事のように評価をする
3章 ほぼ日と組織
雪かき、祭りの寄付、峠の茶屋/総務がすごく前にいる会社/人体模型のような組織図/会社が遊びより楽しい場所になればいい
4章 ほぼ日と上場
ほぼ日が、ぼくの背丈を超えた/もうけたい株主も応援したい株主も/自由を確保するために予算がある
5章 ほぼ日と社長
社員と一緒に考え続ける/「いい方向」に行くための航海図/大事にしているのは、肯定感/次期社長を立候補で決めてみる