朗読講習を受けました
2回目の講習も、発声の基本中の基本から始まりました。
「あいあいあいあいあい、いあいあいあいあいあ。あうあうあうあうあう、うあうあうあうあうあ。あえあえあえあえあえ、
と"あ→お"まで行って、次は同じように、「いういういういういう」、と続けてあの行は「おえおえおえおえおえ」で終わります。
これを丹田に力を入れてはっきりした発音のつもりで(先生が聞くと舌がもつれているらしいが)あかさたなはまやらわ」の全部をやりおわると汗をかきました。
顔中の筋肉を動かし、全身を楽器とするようにと言われてやってみると、普段人との言葉のやりとりになんと省エネが身についているかよくわかりました。
大体の人が、殆ど口を動かさずにボソボソ喋っています。
それが終わると「2重母音の長音化」と「鼻濁音」の 学習でした。
1)「2重母音の長音化」
これまで阿智胡地亭は経済、政治、映画、平成などはケイザイ、セイジ、エイガ、ヘイセイと読んでいましたが、
日本語を美しく発音し、きれいに聞こえるにはケーザイ、セージ、エーガ、ヘーセー、と読むのだそうです。
うーん、これは少し弱りました。ケイザイと読むほうが丁寧(これもテーネー)だと思っていたのですが、音声上はダメなんだそうです。
意識して相当練習しないと長年のクセですから簡単には取れそうにありません。
2)「鼻濁音」
語の中、語尾のガ行音は原則として鼻音化するのだそうです。ガの音がはっきり発音されると確かにきれいではありません。
この鼻濁音の発音は、いろんな日本の東と西の違いの大きな一つに入り、東国では現在も結構普通に鼻濁音が使われているそうですが、
西国では鼻濁音が使われるのは少ないのだそうです。しかし日本語全体としては鼻濁音は消えつつあるそうです。
確かに、英語でならキングのングを鼻に抜けて発音するのは身についている気がしますが小切手の「ぎっ」を鼻濁音で発音するのは意識しても簡単ではありませんでした。
簡単な練習文に「生麦生米生卵」があります。
この中のギ、ゴ、ガをいつも鼻濁音で発音していますか?阿智胡地亭はこれまでしていませんでした。
これまた身についてしまった事を、変えるのは大変そうです。
2時間の講習の〆はやはり啖呵売いの「外郎うり・(ういろううり)」です。まだ字面を追うだけで精一杯で、全く朗読にはなりませんでした。
外郎うり プロのアナウンサーたちは暗記してベテランでもこれを一日一回は声に出すのだそうです。
朗読講習3回目
3回目の講習でもやはり、最初の基礎発声練習は汗をかきます。
声を出すだけと思っていましたが、腹(へその下の丹田を意識して)を使うと言うことは、殆ど全身運動に近いと思い知らされます。
今日のメインは「母音の無声化」でした。
菊(kiku)、くし(kusi)、月(tsuki)、ひさし(hisasi)を例にとると、子音のk,s,t,h,f,pなどの無声子音にはさまれた<i>と<u>の音が無声化するというのです。
無声化とは声帯が振動しない発声をいいます。
関西弁にはこの発声がないそうですが、阿智胡地亭は両親が信州出身なので、耳で聞きなれていたらしく、あまり直されずに発声できました。
最後は時間をかけて、「外郎(ウイロウ)売り」の練習でした。香具師(ヤシ・テキヤ)の寅さんになった積りで、“啖呵バイ”をやるのですが、
先生からはアナタのは口先だけの発声ですと、ダメが出っぱなしでした。
人の前でわかりやすく発声するというのは簡単ではないことを今回もまた思い知りました。
2005年10月22日(土)記
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