明日香 稲淵の案山子ロードを歩きながら、見上げた空に流れる雲の美しさに、秋を満喫できた日でした。
高い空に流れる雲は、そこに明日香風が吹いているような、古代に思いを馳せる絶好の空間を空に見ました。
以下、雲ばかり見つめた画像を取り出して、万葉集にある「明日香を詠んだ和歌」を添えてみました。
釆女(うねめ)の、袖(そで)吹きかへす、明日香風、みやこを遠み、いたづらに吹く 志貴皇子
明日香川、明日だに見むと、思へやも、我が大君の、御名(みな)、忘れせぬ 柿本人麻呂
君により、言の繁きを、故郷の、明日香の川に、みそぎしに行く 八代女王(やしろのおほきみ)
年月も、いまだ経(へ)なくに、明日香川、瀬々(せぜ)ゆ渡しし、石橋もなし 作者不詳
明日香川、行き廻(み)る岡の、秋萩は、今日降る雨に、散りか過ぎなむ 丹比真人国人(たじまのまひとくにひと)
明日香川、明日も渡らむ、石橋の、遠き心は、思ほえぬかも 作者不詳
明日香川、瀬々(せぜ)の玉藻の、うち靡き、心は妹(いも)に、寄りにけるかも 作者不詳