長野県は山国である。北アルプス、南アルプス、八ヶ岳など山また山
今日はそんな長野県に新潟県から侵入した。勿論、目的は群馬県草津
温泉なのだが。志賀高原を通り、激しい噴気の向こうに笠ヶ岳を観察。
記録:標高2,076m、山頂は輝石安山岩で形成された溶岩円頂丘
山田温泉大湯前の広場に鎮座するのが小林一茶の歌碑。
大湯温泉という村の最大の交流拠点に立つ歌碑は堂々
としている。タイトルはズバリ山田猿湯となっている。
碑文:
『春風に 猿もおや子の 湯治哉 』
解説:その昔、恐らく湯小屋の佇まいの山田温泉には
人が途絶えた刻に野猿の親子も湯浴みをして寒
さを凌いだのだろう。情景を切り取った一句だ。
山田温泉の公共駐車場で一夜を明かし、夜霧もすっかり
失せた共同浴場広場薬師堂横に昨晩見逃した、石碑を発
見した。放浪の歌人、種田山頭火の二つ目の石碑を発見。
碑文:『霧の底にて 啼なくは 筒鳥(つつどり)』
参考:筒鳥はカッコウの仲間、別名ぽんぽん鳥で托卵の
生態。おそらく、筒鳥に孤独な自分を置き換えて
遠く家族を思う心情を重ね合わせたものと解釈す。