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映像:早春の岩手山を盛岡市渋民地区啄木公園下、北上川河岸から眺める
北上川と岩手山の一番のロケーションを探して辿りついたのが啄木公園。
その崖下の撮影に難儀した。石川啄木の想いが画面から伝わるだろうか?
啄木の歌集「一握の砂」に衝撃と感動を受け岩手山を望む北上川に辿りつく。
岩手山、何回か観察しているが、見る角度で表情を変える。新春に贈る山
としてはやはり、石川啄木が愛した北上川河畔から見上げる岩手山がふさ
わしい。例年になく穏やかな表情の岩手山は、北上川に優しく映えていた。
『ふるさとの山に向ひて 言うことなし ふるさとの山はありがたきかな』
『やはらかに 柳あをめる 北上の岸辺目に見ゆ 泣けとごとくに』
まさに啄木と同じ目線で岩手山を眺める。啄木の悲しみ、失意、貧困、夢、
才能が凝縮されたこの歌文に胸を打たれた。そしてトドメを刺されたのが、
『いのちなき 砂のかなしさよ さらさらと握れば 指のあひだより落つ』
この32文字の究極の表現に絶句!
記録:標高2037.95m 奥羽山脈、成層火山、十和田八幡平国立公園
日本百名山:作家深田久弥の名著[日本百名山」に掲載(NO.13) 以下抜粋
『ある年の夏私は啄木の故郷の渋民村を訪ねて、北上川のほとりに
ある…歌碑のかたわらに立って岩手山を仰いだ。実に男らしい立派
な山で…振り返ると反対側には、すっきりと優しい姿で姫神山が…』
参照#①岩手山麓に湧く混浴露天風呂 『仙女の湯』
②北上川を挟んで岩手山と対峙する 姫神山
③裏岩手山連峰(八幡平)から見上げた岩手山