
映像:弘前りんご公園内に設置されている石坂洋次郎の記念碑
りんご公園はちょうど岩木山を望む位置にある。その岩木山の麓には石坂洋次郎
「草を刈る娘」の文学碑があり、ここの記念碑と向かい合う形になっている。正
に石坂洋次郎文学は岩木山と津軽平野、そして『青い山脈』と表現される白神の
山々から生まれた証左である。
碑文:石碑には自筆で次のように刻印されている。
『物も乏しいが 空は青く雲は白く、
林檎は赤く、女達は美しい國、
それが津軽だ。
私の日はそこで過ごされ、
私の夢はそこで育くまれた。
昭和49年9月 石坂洋次郎』
所感:津軽白神を代表する文学者石坂洋次郎の青春小説は色で表現すると『青と
白と赤と緑』。そして、温泉が効果的なときめきのシーンをさりげなく演
出する。舞台の嶽温泉、板留温泉の共同浴場はもうないが彼の小説では今
も鮮明。石坂洋次郎は『白神の物書き』だ。
参照#石坂洋次郎(青春小説家)探訪紀行