別修理で入庫中の156GTA
オーナー様からの訴えは無いものの、やたらエンジンがアイドリングでぶれる症状が出ました。
バルブタイミングがズレてるような症状でもあり、面倒ですがSSTで検証しましたがNPでした。
その作業で偶然発覚したちょっと悲惨な状態です 。
カム山ペッタンコ
治具に隙間が
台形カム
以上、全てのカムではありませんが、大半のカム山はかのように山が無くなり、目視では2mm
くらいカッターで削ったような状態です。
修理はカムシャフトを4本交換する必要があり、費用は20万円以上は必要です。
通常これだけカム山が無くなれば、かなりの異音が発生するのですが、油圧タペットでは
異音は一切しません。
アイドリングこそ異常ですが、走ってしまえば特に体感上のパワーダウン等も感じません。
しかし、この状態では本来のパワー性能が出ないのは言うまでもありません。
原因はオイル管理に問題があったからに他なりません。
入庫時にエンジンオイル量は3Lも無いようでした。
約12,000kmくらい前に交換記録がありました 。
ここで問題となるのは、エンジンオイルの消費量です。
今時のアルファは昔とは違い少なくとも2,000~3,000km/Lは保つようです。
3,000km/Lであれば、12,000km走れば4L無くなることになります。
総オイル量6Lのオイルは2Lしか残りません 。
これは計算が合いますw。
オイル交換を失念することはありがちなことですが、代償は意外に大きくV6で4本のカムを
交換するとなると、20万円~は必要です。
カムだけで救われるのはまだマシです。
最悪は焼き付きで、エンジンをオシャカにすることも大いに有りえます。
オイル交換のインターバルについて考えてみました。
どれくらいの頻度が望ましいのでしょうか?。
Drの推奨は市街地走行がメインであれば、3,000kmをお奨めします。
本当は5,000km以上でも良いと思いますが、必ずオイル量が減少するリスクがあるから
です。
意外にオイルをストックして、こまめにチェックして補充する人は少ないからです。
少なくとも3,000km交換なら、補充する必要はありません。
高速走行メインであれば、5,000km以上でも構いませんが、オイル量は必ずチェックして
貰ったほうが良いです。
5,000km走行で2L補充するくらいなら、あと4Lで総交換したほうがリーズナブルだとも
思います。(V6の場合)
オイル量の少ない4気筒であれば尚更です。
イタ車は一般的にオイル消費が多いので、特にオイル量を切らさないように気をつけ
なければなりません。
Dr推奨の3,000km交換はあくまでも推奨であって、ショップの売上げを上げる為では
ありませんので念のため 。
※(重要) この記事内容に一部誤りがありました。必ずこちらを参照して下さい。