【昆明空港は遠かった】
2013年3月10日、ネパール一人旅行・・・・正確に言えば、ネパール・カトマンズへのフライトを中国・昆明の空港で待っています。
昨日9日に鹿児島から上海に着いて、上海から昆明に移動、昆明で1泊しました。
ネパールは十数年ぶりですが、アジア方面への旅行はある程度の回数だけはこなしてきていること、出発直前まで仕事の整理とかに追われバタバタしていたことなどで、緊張感があまりない“ぼんやりモード”
昆明の安宿はネットで予約・入金済みですが、移動・食事など多少のお金は必要です。ただ、前回までの旅行で残っていた中国の人民元、140元程度は持っています。帰路でも昆明で1泊する予定ですから、これでは足りませんが、宿泊費などは支払い済みですから多額は必要ありません。
空港で両替すると1回あたり50から60元(日本円で900円弱)の手数料をとられるため、小額の両替では手数料支払いのために両替するようなものです。「まあ、あとで考えよう・・・」と問題先送り。
それでも、上海での浦東空港から虹橋空港への移動も航空会社の無料バスチケットをゲットするなど、無難にこなし昆明に深夜10時半頃到着。
昆明も十年ほど前に雲南旅行で着たことがあります。空港は市内に近かったような記憶があります。そのときは空港の白タクに相場の倍以上の金額をぼられた記憶もあります。
(このあたりは、昆明からカトマンズに飛ぶ飛行機の中で書いています)
今回は白タクの誘いを無視して、正規のタクシー乗り場へ。
あいかわらずの“ぼんやりモード”でしたので、手持ちの人民元で行けるだろう・・・ぐらいにしか考えていませんでした。
安宿の名前・住所を書いた地図を見せますが、要領を得ません。聞いたこともない安宿のせいもありますが、あとで分かったのですが、私の書いた住所が間違っていたせいもあります。それでもなんとなく「OK」ということになり出発。
高速道路をひた走ります。こんな遠い空港だったかな・・・・?(これも後でわかったのですが、昆明の空港は昨年6月に市内から25kmはなれたところに新規オープンしたものだそうです。どおりで真新しい大きな空港でした)
メーターがどんどん上がります。
50元を超えますが、まだ市街は見えません。手持ちの140元で足りるだろうか?頭の中で警戒警報が点滅し、“サバイバル・モード”に入ります。
手持ちのお金を握り締めてメーターを見つめますが、無情にも上がり続けます。140元なんて日本円では2000円程度です。うかつでした。中国で100元も払えば相当の遠くまでいける・・・という感覚しかなかったものですから。
それはそうなんですが、新空港はそれ以上に遠かったようです。お金が足りなくなったら途中で降りないと・・・。でもそれからどうしよう?
とにかくホテルまで行って、ホテルで両替できれば・・・。いろんな場面を考えます。
ようやく高速を降りて市街に入りますがすでに100元を超えています。
たまらず、言葉の通じないドライバーに握り締めているお金を見せて大丈夫か聞きます。話を理解したのかはわかりませんが、大丈夫・・・・とのこと。
でも安宿の場所がわかりません。会社と連絡を取っていますが、それでもわからないようです。(私の書いた住所が架空の場所になっていたせいもあります)そうこうしているうちにもメーターは上がります。
ようやく着いたようで、「ここから20mほど路地を入ったところだ」とのこと。
金額を尋ねると、手持ち金額の140元。(今朝、市内から空港へは80元で行きました)。手持ち金を見せたので、その額全部を請求されたのかもしれませんが、一応メーターは120元近くまでなっていますし、高速料金もありますので大差はありません。
【ホテルはどこ?救いの神現る】
とにかく手持ち金の範囲で着いたことに喜んで指示された方向に歩きますが、目指す安宿は見当たりません。
警戒警報が赤ランプ状態となり、アラームが鳴り響きます。
夜中12時頃、暗い通りで一人、現地通貨なし、宿が見つからない・・・・、もうタクシーにも乗れません。
ちょうどそこに30歳ぐらいの男性がひとり建物から出てきましたので、すがる思いで、バウチャーに書かれたホテル名を見せて訊ねます。男性は、自分は知らないが、かかれているホテルの電話番号に電話してみるとのことで、建物に引き返します。
しばらくして出てきた男性は、案内するからついて来いとのこと。
喜んで着いていくと、「車に乗って・・・」と。「いや、今中国のお金の持ち合わせがなくタクシーは乗れない」と言うと、「いや、お金はいらない。私の車に乗って」 その男性の知り合いが運転する車で、少し走り、「ああ、あそこだ!」
先ほどの場所からそんな遠くではなかったようです。
日本では中国の評判は最悪ですが、なかにはこんな人もいます。もちろんひどい人もいるでしょう。日本でも同じです。
信じられないほどの親切に感謝して、目指すホテルにチェックイン。デポジットも日本円で払います。ミネラルウォーターを買うと、手持ち金ゼロ。なんとかしないと空港にも行けず、旅はここでストップしてしまいます。
【日曜日 両替は?】
明日はどうしても両替をしないと。でも明日は日曜日。銀行は?ホテルの人は多分やっているとは言ってくれましたが。警戒警報の赤ランプは消えたものの、依然黄色のランプが点滅状態。
とにかく疲れました。持っていたピーナッツ菓子を少し食べて、寝ることに。
日付変わって3月10日、朝。
昨夜の親切な男性の出現もラッキーでしたが、今日の昆明からカトマンズへのフライトが昼過ぎの遅いフライトだったのもついていました。朝一番のフライトだったら両替する時間もなくアウトでした。
ホテル近くの中国銀行の前で開店の9時を待ちます。営業時間の表示では日曜日も業務を一部やっているようです。
もし、銀行で両替できないときは、向かいの大きなホテルのフロントで頼もうか・・・。それもだめなら、宿泊ホテルに戻って、誰か外国人客を捕まえて、僅かに持っている米ドルを両替してもらうように頼もうか・・・。あるいは、予備で持っている古いデジカメを誰かに買ってもらおうか・・・いろいろなケースを考えます。
いろいろ心配しましたが、9時にちゃんとオープンした中国銀行では、問題なく両替が出来ました。
これでようやく、“サバイバル・モード”から“観光モード”へ。
家族連れなどで賑わう近くの大きな湖の公園を散策。遅い朝食も。
【トラブルにもめげず】
そんな、こんなで今飛行機の中にいます。
今回は大事に至らずラッキーでした。
これまでも、旅行中いろんなトラブルにも出会いましたが、後から振り返れば笑い話です。
そのときは真っ青ですが。
今はカトマンズのホテルにいます。
街は相変わらずのカオスですが、大都会よりなんとなく落ち着きます。
2013年3月10日、ネパール一人旅行・・・・正確に言えば、ネパール・カトマンズへのフライトを中国・昆明の空港で待っています。
昨日9日に鹿児島から上海に着いて、上海から昆明に移動、昆明で1泊しました。
ネパールは十数年ぶりですが、アジア方面への旅行はある程度の回数だけはこなしてきていること、出発直前まで仕事の整理とかに追われバタバタしていたことなどで、緊張感があまりない“ぼんやりモード”
昆明の安宿はネットで予約・入金済みですが、移動・食事など多少のお金は必要です。ただ、前回までの旅行で残っていた中国の人民元、140元程度は持っています。帰路でも昆明で1泊する予定ですから、これでは足りませんが、宿泊費などは支払い済みですから多額は必要ありません。
空港で両替すると1回あたり50から60元(日本円で900円弱)の手数料をとられるため、小額の両替では手数料支払いのために両替するようなものです。「まあ、あとで考えよう・・・」と問題先送り。
それでも、上海での浦東空港から虹橋空港への移動も航空会社の無料バスチケットをゲットするなど、無難にこなし昆明に深夜10時半頃到着。
昆明も十年ほど前に雲南旅行で着たことがあります。空港は市内に近かったような記憶があります。そのときは空港の白タクに相場の倍以上の金額をぼられた記憶もあります。
(このあたりは、昆明からカトマンズに飛ぶ飛行機の中で書いています)
今回は白タクの誘いを無視して、正規のタクシー乗り場へ。
あいかわらずの“ぼんやりモード”でしたので、手持ちの人民元で行けるだろう・・・ぐらいにしか考えていませんでした。
安宿の名前・住所を書いた地図を見せますが、要領を得ません。聞いたこともない安宿のせいもありますが、あとで分かったのですが、私の書いた住所が間違っていたせいもあります。それでもなんとなく「OK」ということになり出発。
高速道路をひた走ります。こんな遠い空港だったかな・・・・?(これも後でわかったのですが、昆明の空港は昨年6月に市内から25kmはなれたところに新規オープンしたものだそうです。どおりで真新しい大きな空港でした)
メーターがどんどん上がります。
50元を超えますが、まだ市街は見えません。手持ちの140元で足りるだろうか?頭の中で警戒警報が点滅し、“サバイバル・モード”に入ります。
手持ちのお金を握り締めてメーターを見つめますが、無情にも上がり続けます。140元なんて日本円では2000円程度です。うかつでした。中国で100元も払えば相当の遠くまでいける・・・という感覚しかなかったものですから。
それはそうなんですが、新空港はそれ以上に遠かったようです。お金が足りなくなったら途中で降りないと・・・。でもそれからどうしよう?
とにかくホテルまで行って、ホテルで両替できれば・・・。いろんな場面を考えます。
ようやく高速を降りて市街に入りますがすでに100元を超えています。
たまらず、言葉の通じないドライバーに握り締めているお金を見せて大丈夫か聞きます。話を理解したのかはわかりませんが、大丈夫・・・・とのこと。
でも安宿の場所がわかりません。会社と連絡を取っていますが、それでもわからないようです。(私の書いた住所が架空の場所になっていたせいもあります)そうこうしているうちにもメーターは上がります。
ようやく着いたようで、「ここから20mほど路地を入ったところだ」とのこと。
金額を尋ねると、手持ち金額の140元。(今朝、市内から空港へは80元で行きました)。手持ち金を見せたので、その額全部を請求されたのかもしれませんが、一応メーターは120元近くまでなっていますし、高速料金もありますので大差はありません。
【ホテルはどこ?救いの神現る】
とにかく手持ち金の範囲で着いたことに喜んで指示された方向に歩きますが、目指す安宿は見当たりません。
警戒警報が赤ランプ状態となり、アラームが鳴り響きます。
夜中12時頃、暗い通りで一人、現地通貨なし、宿が見つからない・・・・、もうタクシーにも乗れません。
ちょうどそこに30歳ぐらいの男性がひとり建物から出てきましたので、すがる思いで、バウチャーに書かれたホテル名を見せて訊ねます。男性は、自分は知らないが、かかれているホテルの電話番号に電話してみるとのことで、建物に引き返します。
しばらくして出てきた男性は、案内するからついて来いとのこと。
喜んで着いていくと、「車に乗って・・・」と。「いや、今中国のお金の持ち合わせがなくタクシーは乗れない」と言うと、「いや、お金はいらない。私の車に乗って」 その男性の知り合いが運転する車で、少し走り、「ああ、あそこだ!」
先ほどの場所からそんな遠くではなかったようです。
日本では中国の評判は最悪ですが、なかにはこんな人もいます。もちろんひどい人もいるでしょう。日本でも同じです。
信じられないほどの親切に感謝して、目指すホテルにチェックイン。デポジットも日本円で払います。ミネラルウォーターを買うと、手持ち金ゼロ。なんとかしないと空港にも行けず、旅はここでストップしてしまいます。
【日曜日 両替は?】
明日はどうしても両替をしないと。でも明日は日曜日。銀行は?ホテルの人は多分やっているとは言ってくれましたが。警戒警報の赤ランプは消えたものの、依然黄色のランプが点滅状態。
とにかく疲れました。持っていたピーナッツ菓子を少し食べて、寝ることに。
日付変わって3月10日、朝。
昨夜の親切な男性の出現もラッキーでしたが、今日の昆明からカトマンズへのフライトが昼過ぎの遅いフライトだったのもついていました。朝一番のフライトだったら両替する時間もなくアウトでした。
ホテル近くの中国銀行の前で開店の9時を待ちます。営業時間の表示では日曜日も業務を一部やっているようです。
もし、銀行で両替できないときは、向かいの大きなホテルのフロントで頼もうか・・・。それもだめなら、宿泊ホテルに戻って、誰か外国人客を捕まえて、僅かに持っている米ドルを両替してもらうように頼もうか・・・。あるいは、予備で持っている古いデジカメを誰かに買ってもらおうか・・・いろいろなケースを考えます。
いろいろ心配しましたが、9時にちゃんとオープンした中国銀行では、問題なく両替が出来ました。
これでようやく、“サバイバル・モード”から“観光モード”へ。
家族連れなどで賑わう近くの大きな湖の公園を散策。遅い朝食も。
【トラブルにもめげず】
そんな、こんなで今飛行機の中にいます。
今回は大事に至らずラッキーでした。
これまでも、旅行中いろんなトラブルにも出会いましたが、後から振り返れば笑い話です。
そのときは真っ青ですが。
今はカトマンズのホテルにいます。
街は相変わらずのカオスですが、大都会よりなんとなく落ち着きます。