ゴールデン・ウィークなので、映画(DVD)をまとめて借りてきました。最新作の中からエディット・ピアフの生涯を描いた「愛の讃歌」やアルフレッド・ヒッチコック監督の作品などです。グレイス・ケリーが出演した「泥棒成金」、ハラハラ・ドキドキの「汚名」、ドリス・デイ出演の「知りすぎていた男」などを楽しんでいます。その流れで、今夜は「ケ・セラ・セラ」の入ったおなじみのアルバムを取り出しました。
DORIS DAY (ドリス・デイ)
GREATEST HITS (Columbia 1949年~1964年録音)
「ケ・セラ・セラ」(Whatever Will Be, Will Be)は、映画「知りすぎていた男」(1956年)の主題歌として、ジェイ・リヴィングストンとレイ・エヴァンスが書いた曲で同年度のアカデミー主題歌賞に輝いた曲です。ドリス・デイは、元歌手で医師の妻役を演じ、男の子の母親として、誘拐されたわが子を探して大きな声でこの唄を歌います。初めの方では、親子でこの歌を歌っているので、子供がお母さんがいるのがわかる仕掛けで、効果的に使われていました。
歌詞の大意は、「少女のころお母さんにあたしは大きくなったらきれいになれるかしら、お金持ちになれるかしらと尋ねたら、(ケ・セラ・セラ)なるようになるのよ、未来はわからないと答えがありました。今度はわたしは子供にそう答えています」というものです。このアルバムでは、ドリス・デイの歌声が優雅に聞こえます。ワルツです。
これはヒット曲を網羅したアルバムといってよく、「Everybody Loves a Lover」、「It's Magic」、「A Guy is A Guy」、「Secret Love」、「Teacher's Pet」、「When I Fall in Love」、「Lullaby of Broadway」など12曲(手元にある日本盤のCDは14曲)です。どれもいいですが、僕は「It's Magic」、「Secret Love」、「When I Fall in Love」など初期のころのひたむきに歌っている感じの歌唱が特に印象深いです。
ケ・セラ・セラのニュアンスを変じて、「なるようにしかならない」と解釈して、僕は高校生の頃から口ずさんできました。勉強や仕事を多分にさぼる口実にも使っていたのですが。でも、ちょっと沈んでいる時に、この唄とドリス・デイを思い浮かべると、気分が変わるような気がします。いい映画にいい曲です。