安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

マリオン・ブラウン MARION BROWN QUARTET

2008-04-14 22:26:14 | アルト・サックス

玄米を炊いて食べていた我が家の奥さんが、固いし、味にも飽きたというので、昨年の秋の収穫時に玄米でとっておいた30キロの米を精米して白米にしてきました。きのうの日曜日の午前中に精米所にいったのですが、先客が2人もいました。長野では、まだまだ自分で収穫した米を食べている人が多いようです。いかにも手作りというESPレーベルのジャケットです。

MARION BROWN (マリオン ブラウン)
MARION BROWN QUARTET (ESP 1966年録音)

 Marion_brown_esp

マリオン・ブラウンは名前が通ったアルトサックス奏者ですが、私がよく聴くのはこのアルバムです。フリー・ジャズの範疇に彼は入れられますが、こんなに大らかでメロディアスな作品がどうしてそういわれるのか不思議でなりません。オーネット・コールマンの場合もそうなんですが、フリーと称されてリスナーの数を減らしているかもしれません。

LPのA面全体を占める「Capricorn Moon」が聴きものです。メンバーは、ブラウン(as)、アラン・ショーター(tp)、ロニー・ボイキンス(b)、レジー・ジョンソン(b)、ラシッド・アリ(ds)です。ベースに導かれて始まる主旋律がおおらかで、美しいです。トランペットのソロなど途中でフリーなプレイも登場しますが、ちょうどいい味付けです。

他には「27 cooper square」、「Exhibition」という2曲が収録されています。この2曲でもブラウンの吹奏は、騒々しいことはなくて、ハードバップ好きのファンが聴いてもそんなに違和感がないと思います。3曲全曲がマリオン・ブラウンの作曲です。フリー・ジャズの代表的レーベルといわれたESPディスクの中でも、このアルバムは聴きやすく、しかもいい気分になれる最右翼のものだと思います。

彼の音は、丸みを帯びていて鋭いフリーキートーンはほとんどありません。僕が聴き続けるほどんど唯一のESPディスクです。先入観を捨ててみるのも、たまには必要だと感じ入ったアルバムです。