安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

キャロル・カー IMPORTED CARR AMERICAN GAS!

2008-04-08 21:28:52 | ヴォーカル(A~D)

ガソリンの値段が4月に入って安くなっています。ガソリン税がかからないためですが、ガソリン・スタンドの在庫分には課税済みのものもあったりして、売れば売るだけ損をするなどという混乱も生じているようです。税率を元へ戻すのかどうかが注目されるところです。前回に続き車ジャケットですが、車種はトライアンフ(英国の自動車メーカー)で、ボンネットに腰かけている女性歌手も英国生まれです。

CAROLE CARR (キャロル・カー)
IMPORTED CARR AMERICAN GAS! (WARNER BROS. 1959年頃録音)

 Importedcarramericangas

アルバム名は、Carrにかけて、輸入車、アメリカのガソリンでいっぱいとでも解すればいいのでしょうか。キャロル・カーは1928年のロンドン生まれ、14歳の時からダンス・バンドで歌い、イギリスのテレビに登場し、しかも最も早くカラー・テレビにも出た歌手のようです。また、女優として映画、テレビに出演をしています。彼女の本名は、Carole Anne Carlessで、歌手のドロシー・ケアレスはお姉さんのようです。(このへんの記述は検証する必要があります。)

「The Pure Cashmere Voice of British Vocalist」とジャケット裏面に記載がありますが、まさにそのとおりで肌触りのよい声です。カーが着ているのもカシミヤのセーターかもしれません。発音は折り目正しく格調の高さも感じられます。アメリカでのデビュー・アルバムですが、英国の一流楽団(Jack Payne、Geraldo)で歌ってきているだけに余裕のある歌いぶりです。

編曲は、ウォーレン・ベイカーとピート・キングです。曲目ですが、「They Can't Take That Away from Me」、「To Love and Be Loved」、「You Bring Out the Lover in Me」、「He's My Guy」、「I'll Build a Stairway to Paradise」、「Smoky Morning」、「I am Loved」など12曲です。

中では「He's My Guy」、「To Love and Be Loved」といったテンポの遅めのものがより好ましい出来ですが、ラテンタッチの「I am Loved」も声が伸びて奇麗です最初に収録された「He's My Guy」のファースト・テイクを録音したあとに、伴奏のオーケストラ団員全員が、立ち上がって拍手(Standing Applause)をして称賛したとライナー・ノートにあります。なかなかよいアルバムです。