安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

スタン・ゲッツ=ケニー・バロン PEOPLE TIME

2009-11-23 20:48:09 | テナー・サックス

伊那市に用事があり行ってきました。伊那市は、長野県の南部にあり南アルプスと中央アルプスに囲まれた人口約7万人の市です。老舗のジャズ喫茶「アップル・コア」が閉店してからジャズ関連の店はないと思っていたら、「Jazz Cafe BASE」というところがあり寄ってみました。スピーカーは30年前くらいの木の格子のアルテックを使っていて雰囲気のあるいい音を出していました。かかっていたのは、スタン・ゲッツの「People Time」です。

STAN GETZ (スタン・ゲッツ) KENNY BARRON (ケニー・バロン)
PEOPLE TIME (EmArcy 1991年録音)

 Peopletimestangetzkennybarron

土曜日の午後7時くらいにBASEに入ったのですが、マスターとお客さん1人がいただけで、そのままジャズ談議になりました。そのお客さんはサックスをプレイするとのことで、スタン・ゲッツやマイケル・ブレッカーの話になりました。午後6時と遅い開店で、ジャズ・バーという趣もありますが、大きめの音でジャズを流しています。ライブも行っており、伊那近辺にいったらここに寄ることにします。

このアルバムは、スタンゲッツ(ts)とケニー・バロン(p)がコペンハーゲンのカフェ・モンマルトルでライブ録音したもの。スタン・ゲッツが亡くなる3か月前のもので、彼の最終作品です。

スタンダードとよく知られたジャズ・オリジナルがCD2枚に14曲収録されています。体調は万全でなかったはずですが、ゲッツはクール気味なトーンで力強くメロディアスに吹き、バロンはストライド奏法も交じえながらサポートに当たり、端正なソロもとっています。

この作品では、遅いテンポのものにより魅力を感じます。「East of The Sun」、C・ヘイデン作「First Song」やB・カーター作「People Time」は絶品といっていいかもしれません。やや早いものでは「Night And Day」が二人ともスリリング、「Hush-A-Bye」では、ゲッツが初めからフェイクしていますが、流麗な音のつながりは彼ならでは。

 伊那市「Jazz-Cafe BASE」

 Jazzcafebasegaikan20091121_3

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