きのうの土曜日は、松本市内で仕事がらみの展示会があり出席してきました。駅前で開催されたのですが、少し遠い「あがたの森公園」駐車場に車をとめて、あがたの県公園と市街地をぶらぶらと歩いてみました。ちょうどいい風が吹いて5月らしい季節を感じることができました。帰宅してから、爽やかな吹奏が聴けるペッパーの「オメガ・テープ」を聴いてみました。
ART PEPPER (アート・ペッパー)
THE ART OF PEPPER (Omegatape 1957年録音)
(参考)日本盤LP(Trio)ジャケット
アート・ペッパー(as)の名作の一つですが、アラジン・レーベルへ録音されたものの同社の倒産により、オメガからオープンリール・テープで発売されたものです。そういうマイナーな扱いでもあったためか、書籍やディスコグラフィーによっては、1958年1月録音と記しているものもあります。僕はTrioから出された国内盤LPで楽しんできましたが、CD時代になってコンプリート盤も出され、ようやく全貌が明らかになりました。
メンバーですが、アート・ペッパー(as & ts)、カール・パーキンス(p)、ベン・タッカー(b)、チャック・フローレス(ds)。パーソネルの表記には、ペッパーはテナー・サックスも使用したことになっていますが、どの曲(あるいはどの部分)か不明です。どなたかわかる方がいれば教えてください。僕は、全てアルトではないかと推測していますが、ペッパーの音はかなり太く、「Holiday Flight」のはじめの方などテナーを吹いていると言われてもおかしくないような感じもします。
ペッパー自作の2曲「Holiday Flight」、「Surf Ride」、バド・パウエルの「Webb City」にスタンダードの「Too Close For Comfort」、「Long Ago and Far Away」、「Begin The Beguine」(ビギン・ザ・ビギン)、「I Can't Believe That You're in Love With Me」、「Summertime」(サマーマイム)、「Fascinatin' Rhythm」(魅惑のリズム)、「Body and Soul」(身も心も)、「Without a Song」そしてラテンの「The Breeze and I」(そよ風と私)の12曲。
どの曲もアート・ペッパーのアイデア溢れるフレーズの連続によって、スピード、スリル、陰影のある抒情などがぎっしりと詰まっています。自作の2曲はもちろん、早いものでは「Long Ago and Far Away」、「Fascinatin' Rhythm」、スローの「Summertime」、「Without a Song」など。パーキンス(p)のはじけるようなプレイも聴きもので、「The Breeze And I」において、ペッパーのバックでパーキンスが主旋律を弾き、両者がからみあう部分はことに気に入っています。惜しむらくは全体に録音がいま一つ。
【松本市あがたの森公園】
旧制松本高校の跡地に整備された公園で、同高校の建物も一部残されています。面積が61000㎡と広く、芝生、池、ベンチなどが整備され、市民の憩いの場所となっています。
並木道。左手の建物は旧制松本高校の講堂
右手の建物は、旧制高校会館
遊歩道