安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

メリー・アン・マッコール DETOUR TO THE MOON

2012-05-20 07:28:06 | ヴォーカル(L~R)

このごろ、南信州(飯田市と長野県下伊那郡)のあちこちに出かけることが多くなっていますが、先日は、天龍村の中井侍(なかいさむらい)に行ってきました。当地はお茶が栽培されていて、新茶のこの時期ならではの茶摘みの様子も見ることができました。また、茶畑から見た天龍川と渓谷の光景は、絶景と言ってよく、しばし見入りました。その景色を思い浮かべながら聴いたヴォーカルです。

MARY ANN McCALL (メリー・アン・マッコール)
DETOUR TO THE MOON (JUBILEE 1958年録音)

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ヴォーカル・アルバムの
タイトルの中には意味がわかりにくものがあり、「Detour To The Moon」は、直訳すると「月への回り道」という意味なんでしょうが、長年不思議なタイトルだと思っていました。曲の方は、「Detour Ahead」で、素直に「回り道」ととればいいだろうと思いますけれども。これは、メリー・アン・マッコールの、月に因んだ歌を集めたアルバムです。

伴奏は、コンボで、曲によりチェロ・ヴィオラが加わります。メンバーは、ジミー・レイニー(g)、テディ・チャールズ(vib)、ジョージ・デュヴィヴィエ(b)、ジェリー・シーガル(ds)の編成と、レイニー(g)、チャールズ(vib)、マル・ウォルドロン(p)、オスカー・ぺティフォード(b)。ジミー・レイニーは、ソロ・オブリガートなどで活躍していますが、テディ・チャールズは、参加が不明なくらい出番がなく、編曲をやったのではないかと推測しています。

曲は、「Detour Ahead」、「I Wished on The Moon」、「The Moon Was Yellow」、「Oh! You Crazy Moon」、「Moonlight Becomes You」、「Moonglow」、「Shine On Harvest Moon」、「Blue Moon」、「East of The Sun」、「No Moon at All」、「It's Only A Paper Moon」、「Moon Country」の12曲。おなじみのものばかりですが、ジョニー・マーサー作詞、ホーギー・カーマイケル作曲の「Moon Country」は、珍しい。

マッコールは、ウディ・ハーマン楽団やチャーリー・バンチェラ・グループに在籍した経歴からもわかるように、ジャズテイストの高い歌手です。歌声は、ややクールに響きますが、バラードも情感豊かに歌います。全体にいいですが、軽くスイングした「Moonglow」や「I't Only A Paper Moon」、弦を入れてしんみりとした「I Wished On The Moon」あたりが印象に残ります。月に関した歌を知るのにも好都合なアルバム。

【長野県天龍村中井侍のお茶畑】

いい香りと甘味が感じられて、たいへん美味しいお茶です。

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