近衛龍春著「伊達の企て」(毎日文庫)が、この10月30日付けで発行されたので、購入しました。DVDで観たNHK大河ドラマ「独眼竜政宗」が面白く、伊達政宗とその家臣団への興味が持続しています。
(表紙)
(カバーにある本書の紹介)
(目 次)
序章 石垣山城の屈辱
第一章 野望の目覚め
第二章 天下分裂
第三章 百万石交渉
第四章 白石城奪取
第五章 奥羽連合軍構想
第六章 一揆のつけと大震災
第七章 最後の賭け
終章 新たな企て
(感想など)
作家の近衛龍春さんが伊達政宗をどのように描いているのか興味津々で、一気に読みました。全体には、「伊達の企て」というタイトルどおり、政宗の天下取りの野望に焦点を当てて、その角度から出来事も記してあります。
関ヶ原の戦(1600年)時において、伊達政宗は、戦乱が長引くことを望み、それに乗じて領地を増やそうとしていたのに、すぐに決着。大坂夏の陣(1916年)でも、豊臣方と徳川方の争乱が長引くことを期待したのに、すぐ終結し、徳川家康の前に政宗の野望が実現することはなかったのですが、領地拡大への執念は、戦国大名らしくて、感服しました。
大坂夏の陣で、政宗が家康の陣地に乗り込むために、その進路上にいる味方を攻撃して排除しています。家康を助けるためか、葬り去るためか、多分後者だと思いますが、事実かどうか不明なものの驚愕しました。全体にテンポも良くて、どんどん読み進める小説です。
(著者略歴)
(参考)
NHK大河ドラマ「独眼竜政宗」(1987年放送)。DVDで観ましたが、いくつか観た大河ドラマの中で、抜群に面白いものでした。
【毎日新聞出版のホームページ】
(参考 拙ブログの近衛龍春さんの書籍に関するその他の記事)
近衛龍春著「毛利は残った」(角川文庫)を読了。関ヶ原の戦で西軍の大将だった毛利輝元のお家存続をかけた奮闘。
近衛龍春著「南部は沈まず」(角川文庫)。現在の岩手県を舞台とした大名「南部氏」の物語。
(参考 拙ブログのNHK大河ドラマ「独眼竜政宗」に関する感想など)
NHK大河ドラマ「独眼竜政宗」を観て、佐藤貴浩著「奥州の竜 伊達政宗」(角川新書)を読みました。
伊達政宗は生まれてきたのがもう少し早ければ東北地方に収まる人ではなかったのではないかと思います🐻
うちのチットは慶長遣欧使節を送るあたりの晩年の伊達政宗にきょうみをもっているみたいです💡
『伊達の企て』←言い回しというか語呂が最高ですね✨
ご指摘のとおり、タイトルの付け方がうまいですね。近衛龍春さんの本は、この「伊達の企て」、「南部は沈まず」とか、「毛利は残った」とか、内容を表わしながら、短めにつけていて、印象に残ります。とりわけ、「伊達の企て」は傑作です。
NHK大河ドラマを、ぼちぼちとDVDで観ています。やはり真田太平記は面白かったし、同等くらいに伊達政宗が良かったです。出演する俳優さんの演技とともに、エピソードの多い主人公のものが、見応えがあります。
しばらく、小説は歴史物中心に読んでしまいそうです。
コメントありがとうございます。