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安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

ビヴァリー・ケニー COMPLETE ROYAL ROOST SESSIONS COMPLETE DECCA SESSIONS

2012-11-07 22:22:58 | ヴォーカル(A~D)

先日、訪れてみたいと念願していた、「しらびそ高原」に行ってきました。標高1900メートルのしらびそ高原では、3000メートル級の南アルプスの山々が眼前に広がり、素晴らしいパノラマ景色が楽しめました。反対方面には、中央アルプス、北アルプスも望め、絶好の眺望スポットです。ここまでは、マイクロバスが入り、当日も何台も停まっていて、観光の目的地の一つとなっています。聴いてよし、眺めてよしの集大成CD。

BEVERLY KENNEY (ビヴァリー・ケニー)
COMPLETE ROYAL ROOST SESSIONS (Roost 1954~57年録音)
COMPLETE DECCA SESSIONS (Decca 1957~60年録音)

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スペインのフレッシュ・サウンド・レーベルは、新規の録音に加え、各種の復刻盤を手がけるなど、活発に活動を続けていますが、先日、まさかのビヴァリー・ケニー(vo)の集大成CDを発売しました。彼女は、お気に入りの歌手で、LPやCDをいろいろと集めましたが、この2つのアルバム(それぞれCD2枚組)には、オリジナルアルバムなどの他、新たな音源が収録されています。

Roost Sessionsには、3枚のオリジナル・アルバム「Sings for Johnny Smith」、「Come Swing With Me」、「Sings With Jimmy Jones And The Basie-Ites」、及び日本のSSJから出された「Snuggled on Your Shoulder」が収録され、加えて1956年のバードランドからの中継ラジオ番組で歌った4曲が追加されています。その4曲は、「Surrey With The Fringe On Top」、「Violets For Your Furs」、「Mountain Greenery」、「Almost Like Being In Love」で、伴奏は、ギルド・マホーネス(p)、トミー・ポッター(b)、ロン・ジェファーソン(ds)。

Decca Sessionsには、3枚のオリジナル・アルバム「Sings for Playboys」、「Born to Be Blue」、「Like Yesterday」、及び前2枚のオリジナルに収録されなかった5曲、SSJから出された「Lonely and Blue」、シングル盤だけで発表された2曲などが収録され、加えて1960年に「Playboy's TV Show Hosted by Hugh Hefner」で収録されたインタヴューと4曲が収録されています。その4曲は、「Everything Happens to Me」、「Mountain Greenery」、「Makin' Whoopee」、「In The Wee Small Hours of The Morning」で、「Makin' Whoopee」は、ヒュー・へフナーとのデュエット。

ライナーが充実していて、録音データはもちろん、ヒュー・へフナーがビヴァリー・ケニーを高く評価した、1955年12月28日付けDown Beat magazineの記事がRoost Sessionsのライナーに掲載されています。初めて聴く、『1956年のバードランドからの中継の4曲』と『Playboy's TV Showの4曲』とも快調にスイングしていて、僕にとっては、これだけを聴くためだけでも価値があるセットです。

なお、加筆訂正の必要がありますが、彼女と個別のアルバムについては、拙ホームページも参考にご覧ください。モダンジャズやヴォーカルを聴こう ビヴァリー・ケニー

【しらびそ高原からの南アルプス】
しらびそ高原所在地:長野県飯田市上村
宿泊施設:ハイランドしらびそホームページ  

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サージ・チャロフ BLUE SERGE

2012-11-04 20:19:35 | その他木管楽器

今春、新東名高速道路や三遠南信道路の一部が開通して、東海地域ばかりでなく、関東からのお客様が増えているという、長野県下伊那郡売木村の「うるぎ星の森オートキャンプ場」を訪れました。一帯は、南信州広域公園となっていて、キャンプをしなくても、遊具や展望台で遊ぶことができます。センターハウスやキャンプ設営地、宿泊できるコテージなどが整っていて、利用者が増加傾向なのも納得できました。天気がよく青空が広がっていて、気持ちのよい散策ができました。今夜は「Blue Serge」を。

SERGE CHALOFF (サージ・チャロフ)
BLUE SERGE (Capitol 1956年録音)

 Bluesergecd   

キャピトル・レーベルらしいお洒落なデザインで、ジャケット名盤としてもたびたび挙げられる、バリトン・サックス奏者のサージ・チャロフのアルバムです。バリトン・サックスが主役のアルバムは、ジェリー・マリガンのものなど一部を除くと、なじみが薄いのですが、この作品を聴くと、すごく豊かな表現ができる楽器なのだという感想を抱かざるを得ません。

メンバーは、サージ・チャロフ(bs)、ソニー・クラーク(p)、ルロイ・ヴィネガー(b)、フィリー・ジョー・ジョーンズ(ds)で、バリトン・サックスのワンホーンアルバムです。ソニー・クラークの名前が目を惹きますが、この4人のミュージシャンの邂逅は奇跡的で、フィリー・ジョーは、ベースのヴィネガーともども、強力なビートを送り出しています。チャロフは、若くして亡くなったので、この録音は貴重なものになりました。

曲はスタンダードが多く、「A Handful of Stars」、「Thanks for The Memory」、「All The THings You Are」、「I've Got The World On A String」、「Stairway to The Stars」、アル・コーン作「The Goof And I」、チャロフの自作「Susie's Blues」の7曲。CDでは「How About You?」が追加されています。

チャロフは、迫力のある重低音をアクセントに用いながら、スムーズでメロディアスなプレイを行っています。「Thanks for The Memory」や「Stairway to The Stars」といったバラードも情感が籠っていてよいのですが、それに劣らず、早いテンポの「The Goof And I」や「All The Things You Are」での軽快なプレイが注目されます。とりわけ、「All The Things You Are」で、チャロフは、元のメロディが自然と浮かび上がるような、よどみないアドリブを繰り広げていて圧巻。

【うるぎ星の森オートキャンプ場】
所在地:長野県下伊那郡売木村2653-3
電話:0260-28-2455
URL:www.hoshinomori.jp

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