家訓は「遊」

幸せの瞬間を見逃さない今昔事件簿

細葉のネコ

2011-07-14 06:56:04 | Weblog
3月末から語学教室に30分間歩いて通っている。

6時15分過ぎに出るとちょうど間に合う。

当初は暗かった道も今は昼間のように明るい。

通い始めて何回か過ぎたある日「ニャーオ」という声が聞こえた。

ネコに違いないその鳴き声。

私を呼んだ。

しかしあたりに猫の姿はない。

もう一度鳴いたので、その声の発信源を特定できた。

なんと細葉(槙の木)の中からだった。

細葉の下から中を覗き見る。

「居た」

地上2メートルくらいの位置にトラネコが座っている。

ここは外からは見えず内側からは見晴らしも良く涼しくて暖かい恰好のアジトなのだろう。

私を呼んでくれたのは私がネコ好きなのを察知していたからかもしれない。

「教えてくれてありがと」と言って、そっとその場を離れた。

後日妻に、そのことを教え「ここだよ。この木に居たのだよ」と言って中を覗くと、やはり居た。

当初は鳥か何かを追いかけて登り、そこに偶然私が通りかかったのだと思っていた。

しかし、そこが気に入って登ってくるのだと分かった。

それからは毎回(週に1回)通る度に覗くことにしている。

ほとんどは居る。

たまに居ないと少し寂しい。

車はもちろん自転車で走っていても気付かない。

歩いていて良かったなと思うのである。

今日は記念写真を撮らせてもらった。

葉っぱの隙間にかろうじて可愛い眼が写った。

自宅を出るときに「行ってくるね」と言う。

もう一度このネコにも同じことを言った。