家訓は「遊」

幸せの瞬間を見逃さない今昔事件簿

鮎を食べる

2011-07-28 07:02:58 | Weblog
東京に住んでいるモーガン仲間のU氏からメールが入った。

「春野の鮎を食べたくなった」 ということだった。

少し躊躇した。

2009年の8月29日に春野の旅館に宿泊し「鮎づくし」を食べたのが原因だ。

鮎に懲りてしまった感覚。

その後「鮎」は食べたいと思ったことがなかったし実際食べていない。

だが友人がせっかく「食べたい」と言ってきたのだから食べないわけにはいかない。

「実はね・・・・・・」

という話をすると彼も

「塩焼きが2匹とノンアルコールのビールが1本あればいい」

ということだった。

それじゃあ行こうということになった。

しかし春野では、やはり「鮎づくし」になってしまう。

支流の気田川から本流の天竜川に下ってくると鹿島の橋の少し上流に「納涼亭」という名前からして今が旬の店がある。

そのメニューを見ると、うなぎやその他の料理があり鮎もあった。

そこに決定した。

さて東京から、もう一人モーガン仲間のI氏も参加して3人で店に入った。

窓の下には神田川じゃなくって天竜川。

濁ってはいるが水量たっぷりの迫力満点。

崖に当たった本流は龍のように身をよじりながら川下に泳ぐ。

あばれ天竜の上にかけた橋の下を潜って、なおも下に下に泳いでいく。

東京からの二人は、うな重と鮎を1品ずつ。

お造りと塩焼き。

私は地元民で、うなぎは食べ慣れているからハンバーグ定食。

「ん?何か?そうハンバーグ定食」

それとこの店の名物鮎料理「天竜しぶき煮」を頼んだ。

しぶき煮なんて天竜川の早瀬のしぶきが掛かりそうなイメージがあっていいね。

川岸で汗と煙にまみれていただく鮎とは一味違った感覚だ。

窓一杯の天竜川を見ながら座り心地の良い椅子に座って涼しく静かに板さんの料理に舌鼓を打つ。

「天竜しぶき煮」は美味しかった。

鮎を昆布で巻き柔らかく煮てある。

体の栄養は摂り過ぎると差し障りがある。

しかし精神の栄養は摂り過ぎても問題ない。

ただし消化が良すぎて、すぐに空腹になってしまう。