家訓は「遊」

幸せの瞬間を見逃さない今昔事件簿

カメが水ガメに

2011-07-17 07:34:32 | Weblog
水ガメの中の睡蓮が不自然に動いた。

中には金魚しかいない。

それにしては大きく動いた。

立ち止まって様子を見ていた。

すると亀が浮き上がってきた。

浮いてきた時にジット動かずに見ていたから亀は私に気付かない。

甲羅の大きさが私の掌で掴めるかどうかという程度の大きさだ。

何亀か分からないが、とにかく水ガメから出すしかない。

「ザッ」と水の中に手を入れて甲羅を掴み「ザバッ」と掴み出した。

そのまま駐車場に置いた。

「噛まれるかもしれない」と思ったから急いで手際よくやる必要があった。

亀は、そのまま頭や手足を引っ込めている。

妻を呼びに行った。

妻は私の話を聞いて仰天した。

二人で水ガメのところに行くと亀は日陰に移動していた。

我々が近寄ると再び手足を引っ込めた。

首をソーッと出しては、すぐに引っ込める。

写真を撮ろうにも時間がかかる。

カメラを構えて静かに待った。

首に赤いものがないからミドリガメではない。

たぶん日本古来種であろうと思ったが調べてみると、やはりクサガメであった。

亀が自分で水ガメの中に入るはずはないから誰かが入れたことは確かだ。

亀に訊いても口が堅い。

実家に電話して「亀欲しい?」と聞いてみたが「要らない」と答えた。

私も飼う気はないので川に逃がすことにした。

とりあえずバケツの中に入ってもらい堤防の草むらに置いた。

狭い水ガメの中よりは広い川で自由に生きて欲しい。

川の匂う日陰に置かれた亀はしばらくの間顔を出さなかった。

翌日今度は春野に亀が現われた。

水路の中を歩いている所を捕獲した。

写真撮影をした後開放した。

竜宮城へ案内してくれるところだったのだろうか。