家訓は「遊」

幸せの瞬間を見逃さない今昔事件簿

講師は遠江国主の末裔

2012-08-25 09:53:40 | Weblog
講師は遠江国主の末裔であり環境考古学者の安田喜憲氏。 

安田氏は地中に眠る花粉を調べて、その土地の過去を知る。

エーゲ海は美しいという。

しかし、その美しさは死んでいるからの色なのだそうだ。

花粉は強い細胞膜に覆われているため酸素から遮断されると何年も、そのまま残っている。

その花粉を砂漠で調べてみると、かつては、そこに森が有ったということが分かる。

イギリスの森の90% ドイツの森の70% スイスの森の90%が破壊された。

豊かな森から出でた水が里の田畑を潤し海に注ぐ。

栄養分の豊富な水はプランクトンを育み、それを貝や魚が食べて育つ。

海の水は蒸発して雨として森に帰り大切な循環が行われる。

一神教の文明は森を破壊し、つまり環境を破壊してきた。

それに対して森を大切にしてきたのは環太平洋造山帯の人々だ。

共通して山を崇拝し生命の元である水の循環を守ってきた。

枯れてしまうことのない循環を祈り、その行動を子々孫々に伝えてきた。

伊勢神宮の式年遷宮は20年ごとに正殿を造り替えることをしている。

もうそれが1300年続いている。

造り替えるということは、それが出来る環境を保持するということでもある。

巨樹を見ると永劫に生きて我々を見守ってもらいたい気持が湧き上がってくる。

決して切り倒そうという心は起きない。

私にも崇拝の心が宿っているのだ。

富士山を世界遺産に登録するという動きがある。

恵をもたらす森の象徴としての山という意味だけでなく心の拠りどころとしての山としても世界に知らしめて欲しいと願う。

山川草木国土悉皆成仏という仏教のことばで講義を締めくくった。

八百万の神と暮らす日本人の生き方の素晴らしさを表していると思う。

なんだか誇らしい気持ちになって会場を後にした。