習皇帝が灰色の犀なんて言い出して、一体何を言ってるのか理解出来なかったものですが、宮崎さんがブラックスワンと共に詳しく説明してくれています。
何と国内の不満分子だったようです。この気配は今度もありそうですが、それ以上に宮崎さん曰くのブラックスワンの危機の方が大きそうです。
と言うか、相乗効果で習皇帝に幕引きさせてもらいたいものです。
それにしても、ここまで追い詰められてRもまだ生き残るのでしょうか。何とも不思議です。
「宮崎正弘の国際情勢解題」より 令和弐年(2020)2月11日(紀元節。火曜日) 通巻6364号
習近平が「灰色の犀に気をつけろ」と言い出したのは2019年1月だった
犀ばかりか、暴れ出したのはブラックスワン(黒い白鳥)だった
2019年1月に党中央学校で講演に立った習近平は「灰色の犀に気をつけろ」と言った。日常の風景のように犀は灰色である。誰 もが見慣れた色調である。その「犀が突如暴れ出すと、収拾がつかなくなる」のも常識である。
この時点で習近平の「灰色の犀」の概念は、国内の不穏分子、独立運動など政治的な動きを懸念してのことで、経済的に中国が突然 の大不況に見舞われるという意味を込めてはいなかった。
経済的にはまだまだ成長持続され、中国経済の繁栄は疑いがないという甘い認識だったのだ。
灰色の犀の意味は、不良債権の爆発、ドル建て社債の債務不履行、國際市場でのチャイナプレミアム、一帯一路の頓挫、輸出の激 減、産業の空洞化などが顕著に進んでおり、予期せぬタイミングで経済運営が行き詰まる事態を意味する暗喩であったはずだが、習の 認識には、そのことが入っていなかった。
実際に銀行の幾つかが倒産して当局の監察下にはいり、大手企業集団の社債は償還出来ずに事実上の倒産に至り、地方政府の債務は 膨張しても返済の目処が立たず、アリババとて資金繰りが苦しく、香港でIPOに踏み切った。
外貨準備は公式発表とは裏腹に、外国からドルを借りて帳尻を合わせてきたに過ぎず、外国企業へのM&Aは沙汰やみとなった。土 地や不動産の購入もカネが続かなくなった。外国企業は中国から逃げ去り、国内企業城下町はゴーストタウン化していた。目に見える かたちで灰色の犀が暴れ出していた。
しかし経済の実際のデータをひた隠して無理矢理の財政出動と利下げというカンフル注射を打ち続け、破綻を誤魔化すために生命維 持装置でやってきた。
それも駄目になったのは米国の高関税付与。つまり米中貿易戦争の勃発がリーサルウェポンと化した。
この苦境に折り重なって「黒い白鳥」が舞い降りた。
ブラックスワンはあり得ないとされるシナリオのことであり、これがとうとう現実となった。武漢発新型肺炎は瞬く間に中国全土に拡 大し、2月10日現在の犠牲は千名に近い。
しかるに習近平は二月五日に「中国はいかなる対応もとれるし、ウィルス退治には自信をもっている」と豪語した。
空しき言辞、誰もいない中国の目抜き通り。
これで、Chinaが延命するようでは世界の終わりでしょう。そんなことになりませんように。本来なら、ここで日本がアメリカと組むべきなのですが平和ボケ日本がとち狂っているのが気になります。