China肺炎は思わぬところへ飛び火しているようです。何とマカオが壊滅なのだそうです。縁が無いところなのでそんな状況になっているとは想像もしていませんでした。ちょっと考えたら分かりそうなものですが、頭の悪さはどうにもならないようです。
宮崎さんが、詳しく教えてくれています。考えればカジノこそ泡銭のあ詰まるところだけに最初に大きな影響が出るのでしょう。
「宮崎正弘の国際情勢解題」より 令和弐年(2020)2月12日(水曜日)弐 通巻6366号
IR導入を決めた日本だが澳門(マカオ)の教訓を生かせるのか。
世界一のウィン、一日3億円弱の収入がゼロ状態
「corvid19」とWHOから命名された武漢発新型肺炎によって、不夜城だった澳門(マカオ)の火も消えた。カジノホテルが 営業を停止したため、中国大陸からの博徒が寄りつかず、いきなりGDPマイナスの展望となった。
嘗て澳門のカジノといえば、香港から船で一時間。圧倒的に香港から、同時に香港滞在の外国人観光客が賭場に駆けつけ、大金をか けた。地下のVIPルームの常連には金正男もいた。澳門の銀行は北朝鮮の資金洗浄に使われていた。日本でも製紙会社の弐代目が数 億円をすった事件があった。
中国から博徒が押し寄せるようになったのは2000年頃からで、24時間営業のカジノホテルが23軒、多くがフェリー乗り場、 国門、飛行場とをピストン輸送する無料バスを走らせている。殆どが中国大陸からの博徒、その数、年間2800万人。
改革開放とともにラスベガスの本家から澳門への進出が続き、世界のカジノ御三家はウィン、サンズ、そしてMGM。世界最大級の カジノはベネチアン。
すべて勢揃い、タイパ島は総合レジャーランドに変身し、澳門の歳入は歳出を上回り、ひとりあたりのGDPは8万2千ドル(ちな みに日本は3・9万ドル。香港は5・2万ドル)。
もとより澳門の老舗はスタンレーホー・一族のリスボアホテル。いずれもコロナウィルスの猛威が確認され、国門を閉めたため閑古 鳥が鳴いている。
「ウィン・リゾーツ」は2019年第4四半期決算発表で、世界一の営業成績を誇ったマカオのカジノ閉鎖により、1日平均で 260万ドル(約2億7500万円)の赤字とした。
ウィンは澳門のタイパ島のど真ん中、ゴンドラのようなケーブルカーでホテルに入るが前面が人工湖である。この壮大な景観と規模 にまず度肝を抜かれる。ホテルの目の前が新規開業のモノレール駅であり、はす向かいがMGMホテルである。
カジノにとって旧正月は一年で一番の稼ぎ時、それが全面閉鎖となったわけだから、2020年の収益は望み薄、全世界で3万余の 従業員のうち、澳門だけで12000人のスタッフがいる。
経営陣は「危機は必ず乗り切る」と習近平と同じ台詞を吐いているが、ウィン・リゾーツの株価は年初来、すでに10%以上の下落 を示している。
IR導入を決めた日本、サンズもウィンも日本に事務所を開設して準備に余念がないようだが、この澳門の教訓を生かせるのか。
結局カジノのような観光を目的とした客寄せは一番安定しない商売なのかもしれません。中韓の客を目的とした観光業なんて一番不安定なのでしょう。