習皇帝の地位を守るための民間企業に対するやりたい放題政策が見事に混乱を巻き起こしているようです。
習皇帝のChinaの幕引きは順調に進んでいると言えるでしょう。
宮崎さんが詳しく報告してくれています。それにしても、この習皇帝の政策は驚くしかないですが、それでなくても少ないドルの減少には効き目があることは間違いないでしょう。
どう考えても、Chinaの崩壊が速まりそうですが、習皇帝はそれでも自分の地位さえ守れれば良いと考えているのでしょう。
「宮崎正弘の国際情勢解題」より 令和三年(2021)12月14日(火曜日) 弐 通巻第7160号
アリババ時価総額は半減、センスタイムの香港上場も延期
恒大集団は政府管理か。清華大学系の紫光集団も政府ファンド傘下に
中国の市場はケンタッキー州を襲った竜巻ていどではない。猛嵐に見舞われている。
スペインに雲隠れした馬雲は、一説に欧州に隠した秘密口座を解約し、資金を回収して、国家に上納するためであると囁かれて いる。
182億元(3276億円)の罰金は「独禁法」違反と問われたアリババ本社が支払った。加えて馬雲の個人資産を毟る。恒大集 団CEOの許家印も、とうとう個人資産を根こそぎ剥がれ、いずれ無一文になるだろう。
現在、習近平政権が躍起となっているのは恒大集団が、頭金を受け取って工事中断している物件を、さっさと完成させて購買者に 入居させ、高まる不満を抑えこむことだ。
同時に不動産暴落をなんとしても回避するために、15%以上の値引きをするなと強要している。
だが、将来の暴落が見えているので、買い手が居ない状態である。
頭金を支払い、ローンを組んでしまった不動産購入組、さらにはローン支払いが途中の人々(暴落となれば、馬鹿馬鹿しくて ローン返済どころではなくなる)など合計四億人、これが不動産暴動を起こす可能性が高いことは、拙著(『ならず者国家・習近 平中国の自滅が始まった!』、石平氏との共著、ワック)などで何回か指摘してきた通りである。
恒大集団は巧妙な手口で政府管理下にはいるだろうと予測される。海航集団がうやむやの内にバラバラにされて政府系に部門売 却したように、いきなりのハードランディングは避けたいのだ。
清華大学系の紫光集団も政府主導で再建されると発表された。いずれもが、事実上の倒産をそうでないかのように装い、惨状にい たるのを回避してきた。
NY上場を蹴飛ばされたセンスタイムは、顔認証の大手だが、ウイグルの監視という人権弾圧に使われたとして米国のブラック リストに載り、それではと香港上場を目指した。12月17日にIPO(新規株式公開)が予定されていた。
購買予約を済ませ、予約金を支払った投資家が夥しいが、三日前になって突然、延期となった(アリババ傘下の「アント」と同様 な唐突さである)。
こうした異常事態は、まだ始まったばかりである。
それにしても、これ程のChina崩壊の素晴らしい方策を取る習皇帝のバカさ下限には驚くしかないですが、もしかしたら何か勝算があるのでしょうか。何とも、不可解です。