今回の習皇帝のサウジ訪問の裏にはやはりニセ大統領(バイデン)の大失敗があったようです。
折角、トランプさんが抑え込んでいた中東を困難に巻き込んだのですからもしかしたら死の商人達には思惑通りなのかもしれません。
宮崎さんが詳しく取り上げてくれています。それにしても、今回の習皇帝の動きは思ってた以上に世界を混沌に落とし込みそうです。
第三次世界大戦も現実になるのかも。
「宮崎正弘の国際情勢解題」より 令和四年(2022)12月11日(日曜日) 通巻第7548号
サウジを中国へ近づけたバイデン外交の大失敗。習近平がサウジ訪問
石油の人民元決済をサウジは決断したか?
12月8日にリヤドへ着いた習近平は予期した以上の厚遇を受けた。
領空にはいるや習の搭乗した特別機をサウジの四機の戦闘機が歓迎に出迎え、空港まで護衛した。
7月にバイデンが訪問した時、リヤドは米国大統領を冷たくあしらった。米砂関係に大きな亀裂が入った。
1974年の密約は、サウジの王家の安全を米国が保証し、必要とされる武器を供与する。その見返りは(1)石油代金の決済をドルとし(2)余剰資金で米国債を購入する、というもので、以後「ドル基軸」の根幹がゴールドからペトロへ移行した。
これが「ペトロダラー」体制である。
石油決済をドルから離れようとしたイラクのサダムは吊るされ、リビアのカダフィは暗殺された。湾岸諸国にとって米国への挑戦は慎まれた。
転機はヒラリー外交時代のアラブの春、そして米国のサウジ批判、体制危機に際しての米国の日和見、メディアの人権批判などですきま風が吹いていた。また米国はシェールガス開発で、サウジから石油を輸入する必要性が大幅に低下した。
それでもトランプ政権のときは女婿のクシュナーがたびたびサウジを訪問し、ロシア訪問などで米国離れを見せていたサウジ王家との関係を良好に維持できた。
習近平のサウジアラビア訪問は周到に準備され、34の経済協定。総額280億ドルの投資、同時に湾岸諸国首脳(カタール、オマーン、UAEなど)を集めての合同首脳会議にはエジプト、イラクからの参加もあった。これは中国の中東外交の成果である。
問題は石油決済に人民元を認めるかどうか、である。
公式表明がされていないが、米国のドル基軸体制へサウジが挑戦したことになっても、バイデン政権はもはや対応できる余力はないだろう。
南シナ海や南太平洋諸国を中国が攪乱しても、軍事対決を回避してきた米国の出方を中国は計算にいれている。
習近平のサウジ訪問は国際政治上、とりわけ地政学の観点からみても震度は大きいとみるべきだろう。
それにしても、もしこれで習皇帝が生き残り世界制覇に向かうという大変なことにならなければ良いのですが。
やはり、トランプさんを落としたアメリカの不正選挙の罪はあまりにも大きい。