明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



フェイスブックのおかげで40年ぶりに再開した高校の同級生Oと飲む。私の出没場所はおおよそ見当が付くようなので、そういうことなら、とまずK本へ。Oがどのくらい飲めるのか判らないのでK本での長居は危険である。常連席にて小一時間。T千穂へ流れる。Oは絵に描いたような街の社長で、機を見るに敏というか、世故に長け、要領の良さは相変わらずで、声をひそめて話す様子はお代官様に耳打ち調である。 しかしこれほど生きる道が違っても、ここに至ればそこが面白い。長年の謎も一つ解けた。ジャクソン5の73年武道館コンサート。絶頂期のアイドル南沙織を見かけたような曖昧な記憶があったが、Oは浅田美代子と南沙織を覚えており、南沙織とは握手までしたという。素直じゃないと損をする。私は中学高校と、アイドル好きの連中を馬鹿にしており、おかげでいざとなったらコソコソ遠くまでレコードを買いにいくはめになった。その時も意地を張らざるをえなかったであろう。 最近ブログで、酔っ払って自転車を駄目にしたのが奥さんにばれないように、同じ車種を何台も買い換える男の話を書いたが、Oは似たような理由で車はシルバーに決めているという。家庭内でのこうした奮闘工夫ぶりは聞いていて、いくらか哀愁を帯びて可笑しいが、共通しているのは酒が入ると堰をきったように喋りが止まらなくなる事のようである。 それにしても昔を懐かしむだけでなく、むしろその後の話の方が盛り上がったのは嬉しい誤算であった。

過去の雑記

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