大覚禅師(蘭渓道隆)法衣の仕上げと頭部の修正。陰影のない絵画の立体化なので、久しぶりに見たらちょっと立体感の解釈に修正を要した。 生前に描かれた肖像画を元にした。立体像は何体か残されているが、作られた時代がそれぞれであり、顔がみんな違う。それぞれの作者は肖像画を目にしているだろうとは思うが、私は最初から本人の賛が書かれている、つまり本人のお墨付きとは考え、肖像画の立体化を初めから目的としていた。私が考えたように、もし国宝の肖像画が実像にもっとも近いのであれば、首尾良く立体化が成されたならば、七百数十年振りに、大覚禅師、蘭渓道隆の正面の顔を見ることになるのではないか。長年多くは写真の立体化で試みて来たことには、そんな効果もある。律儀なボクサーのように顎を上げようとしない宮沢賢治を下から撮るこも出来た。
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