四方源太郎日記(京都府議会議員・綾部市選挙区)

これからの綾部のために、さらなる「挑戦」を!

民族共生象徴空間「ウポポイ」

2023年11月15日 | 京都府議会

 15日㈬朝6時12分の特急に乗り、京都へ。京都府議会文化生活・教育常任委員会(田中健志委員長)の管外視察参加し、伊丹空港から北海道に向かった。コロナ以来、飛行機に乗ったのは久しぶりだった。

 昼前新千歳空港に着き、バスで白老町へ。民族共生象徴空間「ウポポイ」を視察した。「ウポポイ」アイヌ民族の歴史・文化を学び伝える目的国が2020年7月に開設した。「ウポポイ」とは「(おおぜいで)歌うこと」を意味するアイヌ語だそうだ。

 「アイヌ」とは「人間」を表す言葉で、アイヌでは「神様」を意味する「カムイ」が万物に宿っていると考えられており、カムイとアイヌが相和し、共生して文化や歴史を育んできた。

 「ウポポイ」はいくつかの施設で成り立っているが、その中心にある国立アイヌ民族博物館での映像や展示物を見て、私はアイヌのことをほとんど知らなかったのだと思った。

 復元されたクマつなぎ杭。これは「イオマンテ」という「霊送り」の儀式の際に、神様に捧げる子熊をつないでおく神事用の杭だそうだ。

 現代人から見れば、残酷な気もするが、こうやってアイヌは自然や神との一体性を保っていたのだと思う。

 アイヌと和人(大和民族が自分たちをアイヌと区別するために用いた自称)の間には古くから争いがあり、江戸時代には圧政を行った松前藩とアイヌが大きな争いをしたこともあったそうだ。

 明治に入るとアイヌの和人化政策が進められ、アイヌ語やアイヌ文化が失われ、アイヌは差別にも苦しんだ。

 こういった施設でアイヌの歴史を学ぶことは非常に重要なことだと感じた。日本は単一民族国家ではなく、多様な民族と共生する理解や知恵が必要だ。

 北海道土産といえば「木彫りの熊」だが、木彫りはアイヌの伝統工芸だったそうだ。

 苫小牧市に宿泊した。


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