予報を信じて、暖かくなるといったので、障子を張り替えた。手作業は好きだから障子の張替えなんて、苦ではない。もっとも、おんぼろ屋なので、障子の桟がまともでないのが、シャクのたね。桟がまともで、ぴたっと張れたら気持ちもいいのだが。でも結局は暖かくならなかったので、すっかり冷えてしまった。仕方がないのでコタツにもぐって足を温めている。
しかし障子が新しく張られると白い紙に反射する光で部屋が明るい。
予報を信じて、暖かくなるといったので、障子を張り替えた。手作業は好きだから障子の張替えなんて、苦ではない。もっとも、おんぼろ屋なので、障子の桟がまともでないのが、シャクのたね。桟がまともで、ぴたっと張れたら気持ちもいいのだが。でも結局は暖かくならなかったので、すっかり冷えてしまった。仕方がないのでコタツにもぐって足を温めている。
しかし障子が新しく張られると白い紙に反射する光で部屋が明るい。
トレスの姿が見えなかった。どこかに座っているのだろう、と気にもしなかったが、息子がトレスの座っているとこをを見ると、卵があると、教えてくれた。トレスの卵は小さけど、6ケ、へ~、と思ったら、カーテンの陰にまだまだあった。なんと全部で12ケ。あらま~。全部トレスのものか、他の鶏のも混じっているかは不明。カラスにやってしまえば、と私はわめいている。
数日前、通夜に行った。久しぶりに夜空を見た。明るい惑星がひときわ目に付いた。金星だろうか、木星だろうか。家に帰って、調べた。それはマイナス3等星の木星で、望遠鏡を使えば、4つの衛星が見えるとあった。
天体望遠鏡を買って、初めて木星を見たとき、左右に二つずつ光の粒のような衛星が見えた。いわゆるガリレオ衛星(イオ、エウロパ、ガニメデ、カリスト)だ。感激した。おそらくガリレオも手製の望遠鏡で木星の衛星を見て感激しただろう。
天体望遠鏡は埃をかぶり、レンズもあるやらないやら分からない状態。そこで野鳥を見るのにもらったおもちゃみたいな小さな望遠鏡を持ち出した。衛星ぐらいは見えるかもと、と予想して。しかし全然ダメ。庭からは木が枝を広げているので空は見えない。
12時ごろ、階段を上って2階の窓からのぞくと、小学校の上に、オリオンが高く、輝いていた。お~、きれいだ。吸い込まれるような星の輝き。いかにも冬の星空だ。ベテルギウスがひときわ赤く、大きく見える。来年、超新星爆発が予想されているが、まぁ私の生きている間はこのままの姿が見られるだろう。
11月21日
蛍光灯の笠の中に、ざっと4,5匹のイエオニグモがいる。大きさは6mmぐらいのが2匹、これが大きな網を張っている。笠の隅に体長2mmほどの小さなのが2,3匹。それよりは少し大きいのが1匹、奥の方にへばりついている。笠の上には大きなイエオニグモのメス、それを取り囲む2匹のオス。そして5mmぐらいのメス。いずれも昼間は天井や笠の陰に実を潜ませているが夜になるといっせいに忙しく上下しながら網を張り始める。机近くまで降りてくる。「こんばんは」とお尻をちょんと突つくと、あわてて糸を手繰って上っていく。あはは、可愛いもんだ。午後8時、もう網張りは済んだらしい。動きがない。
この10匹あまりのクモに毎晩餌をやっている。えさはハエや蚊なのだが、寒くなってきたので蚊も十分捕まえられなくなってきた。それでも数匹のアカエイカは捕まる。ピンセットでつかみ、そっとクモの前に差し出す。えさと分かるや抱えるようにして、網の中央に持っていく。中には逃げるのもいる。そんな奴にはやらない。毎晩、餌を貰っているからか、大きくなった。このクモたち、たぶん大きな成体は卵を産んで死ぬだろうが、小さいのは越冬するのだろか。2mm程度で死んでしまっては可哀想だが。興味を持って眺めている。
以前、オオヒメグモがトカゲの子どもを捕まえて食べていた。それなら、と牛肉をちぎり、網につけてみた。2匹の網につけたのだが、さっそく二匹とも降りてきた。肉をつかんでいる。よし、食べたら餌の心配をしなくてすむ。と、スタンバイしておいたカメラを向けると、シャッターが下りない。なんで~。見ると電池不足。や~だね。その間、クモたちは肉を切り落として戻ってしまった。やだ~。
電池を代え、もう一度肉をつけ、撮影したのがこの写真。最後はやはり切り落としてしまった。牛肉はだめってことだ。しかたがない。蚊を探すとしよう。
小さなポリ容器に、蚊を捕まえては入れていた。そのなかに天井で引っ掛けてしまったクモの卵のうも入れておいた。ここのところ蚊の数が少ないので、ポリ容器を利用することがなかった。今日、何気なく見ると、ポリ容器の中に糸が見え、小さなクモたちが動いている。来年孵るはずのイエオニグモの子どもたちが孵ってしまったらしい。1mmにも満たないコグモがぞろぞろいる。クモは孵って1齢、2齢までは卵のうの中で過ごし、3齢になって外に出てくると読んでいる。さて、この子たちのえさは?人間の目に見えないくらいのダニたちを食べていると聞いたことはある。ダニならこの部屋にはいっぱいいるだろなぁ。
11月27日
何か首にさわった。蚊かな、と思ったが、もう少し大きさを感じる。クモかな、とつぶさないように捕まえると果たしてクモ。お尻が丸い。オオヒメグモだな。ここのところ、イエオニグモばかり見ていたから、オオヒメグモの形がおもしろい。
犬を風呂に入れたら、パスカルの腰の腫瘍に気がついた、とPapasanは二匹をつれて伊東まで行った。腫瘍の手術をするとなると、人手がある伊東の方がいいという判断で、予め電話をかけておいて出かけた。犬たちは子犬のときから、伊東の動物病院に世話になっているが、最近は熱海に支店が出来たので普通はそこで診察してもらっている。だからここ数年、伊東まで行くことはなくなっていた。幸い、腫瘍は良性で手術の必要もなかった。
帰りに豆腐を買って帰ると電話があったので、たのしみに待っていた。豆腐屋さんとはおなじみ。国産大豆とにがりで作る、ここのの豆腐は美味しいので、毎月のように検診の帰りにはいつもたくさん買ってきて、人にあげるのが常だった。ところが帰って来たPapasanは手ぶら。「あれ、豆腐は?」「店がなくなって平地になっていた」
いつもここで豆腐を買って、通りの反対側の鰹節屋さんで鰹節を削ってもらう。その削りたてのいい香の鰹節が好きなのだが。鰹節を買いながら、豆腐屋さんのことを聞くと、息子も後を継がないので、閉店してたのだそうだ。私たちが行き始めたのはこの息子さんが小学校入る前だった。夫妻は私たちより若かったと思うが、製造業は大変なのだろう。ご主人から豆腐のことはずいぶん教わった。豆腐を作り時の豆の選び方もご主人から教わったのである。
あるとき、「こんにちは~」と入っていくと、「来て頂きたいなと思っていたんですよ。今日から新豆にしました」大豆は農家と契約しているが、農産物は気候に左右されるから、いつも同じ味とは限らない。でも今回はいいようです。「どうぞ召し上がってください。新豆にするときはいつもこころがおどります」と話してくれた。
この鰹節屋のおじさんも知り合ったとき、かなりの年配者だったからもういいお年かも。「もう売れても売れなくてもいい」と店のシャッターを半分あけて商いをしていたそうだ。それでもお得意さんが、なくなっては困るだろう、という配慮かも。ここも跡継ぎはいないそうだ。こんな大通りで、店が2軒も無くなってしまったら、さびしくなるだろうな。もったいないね。