いま、冷蔵庫に入っているのは会津・純米吟醸「末廣」と純米大吟醸「亀の尾」。新潟・吉乃川の純米酒「こしいぶき」、秋田の「天功」と八潮の「重蔵」である。天功と重蔵はお気に入りなので、たいてい、いつも入っている。それを毎晩気が向いたものを引き出しては飲んでいる。
「お酒の味がわかるようになりました?」とpapasanがからかう。
「酒の味を利きわけるのはまだまだ。その酒の特長とか、そういうものを飲み分けるのは無理。その特長が嫌いってこともあるしね。ただ自分にとって好きか嫌いかだけしか言えないよ。」
そういえば食べ物はみんなそうだ。自分にとって口に合う、平たく言えば好きか嫌いかだ。まぁ、買って来る酒はいちおう味見をして気に入ったのを買って来るから、さほど嫌いなことはないのだけど、でも飲み比べるとずいぶん違う。
「末廣」の純米吟醸:
使用米 会津産五百万石(100%使用)
原材料名 米・米こうじ
精米歩合 58%
アルコール分 15度以上16度未満
日本酒度 +3.0
酸度 1.3
やや辛口という表示だが、さっぱりとした甘みがある。
「純米大吟醸「亀の尾」
使用米 会津産亀の尾(100%使用)
原材料名 米・米こうじ
精米歩合 50%
アルコール分 16度以上17度未満
日本酒度 +3.0
酸度 1.4
美味しいが、純米吟醸と比べると後味が残る。
酒米の「亀の尾」は漫画「夏子の酒」でクローズアップされた米である。戦時中、贅沢な米として栽培が途絶えてしまったものを。人々の努力により復活した米である。
すえひろのビンにかけられた札には、亀の尾の説明がついている。
「明治26年山形余目町の阿部亀治氏は、冷害の田んぼの中から、偶然にも3本の稲を見つけた。これが寒さに強い「亀の尾」だった。はじめは食用米として栽培されていたが、酒造米としても優れていることがわかり、酒造米に採用されることになった。
大正初期、会津の酒造家」新城本店(現末廣酒造)の当主、四代目新城猪之吉は、会津郊外の高野村村長小野成屋氏の協力を得て、会津ではじめて「亀の尾」の栽培に成功した。」
とある。
酒米の品種が説明されているHP
http://www.kizawa-hp.com/rice/rice.html