キティ台風なんて覚えている人はいるだろうか?アメリカに倣って、戦後、台風の名前に外国人の女性の名前をつけていたがキティはそのひとつ。
今日はなんの日?ではないが、1949年、昭和24年8月31日、キティ台風の中心は小田原を直撃した、すなわち、小田原に上陸したのである。被害は大きかった。熱海でも被害は大きかった。当時私は小学校6年生、伊豆山に住んでいた。
近所の消防団(だったと思うが)オジサンが見回りにまわっていて高波にさらわれたのか、行方不明になった。高波は伊豆山の海岸をめちゃめちゃにし、防波堤の灯台の石積みも壊した。台風が通り過ぎたとき、窓から眺めていると、高波は灯台を襲い、積み木崩しのように石積みがひとつひとつ落とされていくのが見えた。熱海の釣堀もなくなった。
この影響だろう、社会科でキティ台風の被害を調べた。それからも台風が日本を襲うたびに全壊、半壊、床上浸水、床下浸水、がけ崩れ、などなど、新聞を見ては、被害を事細かにノートしていた。戦後のこともあって、ひとたび台風に見舞われると、各地の被害は大きかった。
その記憶があるから、ずっと台風が来ても被害が出ないようになって、ほっとしていたのだが、最近ではまたまた歴史がぶりかえしたように台風の被害が大きくなった。台風が巨大化し、強力になったからだ。環境問題がささやかれ始めたころ、温暖化で、海水温が2℃上がると巨大台風になると予想されていたが、真実になった。