より公平な社会は豚肉、米等輸入関税撤廃、消費税に軽減税率を設けて中低所得層の可処分所得を増やして実現

2014-09-23 09:48:28 | Weblog





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      「中央日報(韓国日刊新聞)小沢一郎生活の党代表インタビュー掲載」案内

      是非ご一読を。

       《小沢一郎氏「安倍首相が考えを変えない限り、安倍首相を変えるしかない」(1)(2)(3)》    

 安倍晋三がいくら賃金が増えたと言っても、円安と消費税増税による物価高によって実質賃金は年々減少している。大体が安倍晋三の経済政策アベノミクスを多くの人が社会の様々な格差を加速させる“格差ミクス”と見ている。

 企業にしても安部晋三から尻を叩かれて大手企業の正規社員を中心として賃金を少しばかり上げたが、少しばかりだから、円安と消費税増税による物価高に賃金が追いつかないことになるのだが、その主たる基本的原因は国際競争力確保を大義名分として内部留保を優先させているからで、いわば企業自体が社会に向けた利益還元の元栓を限りなく閉めた状態にしているから、段階的に社会の下層に向かって潤沢に流れていくべき利益が阻害されることになっているからだろう。

 しかも雇用形態が年々正規社員が減少して、非正規社員が増加する傾向を取っている。この傾向は全体的な人件費低下状況となって現れる。

 2013年の役員を除く雇用者5201万人のうち,正規の職員・従業員は3294万人で、前年比46万人減少。非正規の職員・従業員は1906万人で、93万人増加となっていて、雇用者全体に占める非正規雇用者は約37%、3人に1人に近づいている。

 但し企業としても経営規模や経営成績発展のために優秀な人材を高額賃金を保障する形で確保しなければならない。優秀人材と非正規と賃金の2極化が益々進むことになる。

 上を手厚くするために下を削り取らなければならないという現象も否定できない。その象徴が経営者の最近の報酬の状況に見ることができる。典型的な例であるが、日産自動車のカルロス・ゴーン社長の2013年度の役員報酬は9億9500万円となっている。

 以下8億とか、6億といった報酬を受け取っている役員もいる。企業の利益が社会の下層にまで流れていかない中での役員の高額報酬である。下への流れを極力少なくすることによって上への流れを多くできているということも疑えないことはない。

 結果、中低所得層の常に生活の圧迫を受ける生活苦の状況は現在も将来も変わらないことになる。つまり賃金には期待できない層が存在し続ける。

 但し低い賃金であっても、可処分所得を増やすことによって見かけの賃金を増やし、生活苦を現在以上に和らげることはできるはずだ。

 例えば現在、アメリカとTPP交渉を進めているが、高い関税をかけている輸入産品の関税を撤廃して、ゼロにしたらどうなるだろう。

 1キロ約65円以下の安価な輸入豚肉は現行482円の関税をかけているという。いわば100グラム6.5円の輸入豚肉が関税込みで54.7円で日本に入って、そこへ流通費やスーパー等の店舗の利益が上乗せされて消費者は買うことになる。それが関税込み54.7円の3倍か4倍の100グラム150円とか200円といった値段となるということであろう。

 もし関税撤廃してゼロとなった場合、1キロ65円以下で入ってきて、それが流通経費や店の利益を上乗せして3倍、4倍となっても、1キロ(100グラムではない)200円から300円の間で買い求めることができる。100グラムに直すと、20円から30円となる。

 関税撤廃で安価な輸入食品を買うことができることによって生じるこのような可処分所得は、1日だけのことではなく、毎日繰返されることを計算すると、中低所得層にとって無視できない金額となる。

 インターネット上で、約10kgのカリフォルニア産米が約800円の値段だという記述を見つけたが、それが現在778%関税の関税をかけられて、約6224円となる。結果、日本産の10キロ2千円から3千円の米を買わなければならなくなる。

 外国産米が少しぐらい味が落ちても、味醤油を少し混ぜて炊くだけで、香ばしいご飯とすることができる。可処分所得が飛躍的に増えれば、少し贅沢に食材を増やして炊き込みご飯にすれば、美味しく食すこともできる。

 勿論、輸入農畜産物の関税をゼロにすると、日本のコメ農家や畜産農家が打撃を受ける。

 だが、農水省統計で平成26年の農業就業人口は226.6万人に過ぎない。そのうち基幹的農業従事者(自営農業に主として従事した15歳以上の世帯員(農業就業人口) のうち、普段の主な状態が「主に仕事(農業)」である者で、主に家事や育児を行う主婦や学 生等を含まない。)は167.9万人となっている。平均3人世帯として、約503.7万人が農業生産で暮らしている。

 しかも65歳以上農業就業者が144.3万人もいる。高齢化は進み、後継者不足で年々農業就業者が減っているという現状もある。

 この農業就業人口に畜産農家も入っているのだろうか。一応、入っていないと見て、計算してみる。

 200年の家畜飼養農家戸数は、乳用牛が、33600戸、肉用牛が116500戸、豚が11700戸の合計16万1800戸。平均3人家族として、約50万人が家畜飼養で生活していることになる。

 一方、福島県を除く「平成24年国民生活基礎調査の概況」(厚生労働省)の「世帯数の所得金額階級別相対度数分布」を見ると、「平均所得548万2千円」に対して平均所得金額以下の世帯が国民の半数以上の60.8%も占めている。

 所得の分布状況は――

 「300~400 万円未満」13. 4%、
 「200~300万未満」12.4% 
 「100~200 万円未満」13. 0%。
 「100万円未満」6.9%

 13. 4%の「300~400 万円未満」の世帯はどうにか生活ができるとしても、200万円以下の合計32.3%の世帯は、日本の人口を1億3千万として、4千199万人の国民の生活が圧迫されていると見ることができる。

 農業生産の約503.7万人と家畜飼養の約50万人、合計約550万人の生活者を高い関税で保護することによって、7倍以上に相当する4千199万人の中低所得層の生活が圧迫されていることとなる。果たして公平と言うことができるだろうか。

 農業生産物に関わる第2次産業生活者や第3次産業生活者は無視する。関税ゼロにすれば、輸入農畜産物が増えるから、その加工や売買に関わることで生活の応用が効くことになるからだ。

 また、食料安全保障の観点から、関税撤廃に反対する勢力が存在するが、輸入先を多角化することによって解決できないことはあるまい。

 勿論、輸入関税ゼロにすることによって打撃を受ける生産者の生活は転職や高級品生産への転換等によって保障しなければならない。相手が高齢者の場合、廃業保証も必要になるだろう。

 恒常的に生活を圧迫されている中低所得層の可処分所得を増やすもう一つの有効な方法が消費税の軽減税率の適用であろう。常日頃から、消費税率が上がると低所得者ほど収入に対する食料品などの生活必需品購入費の割合が高くなり、高所得者よりも税負担率が大きくなる、いわゆる消費税の逆進性が言われている。

 この不公平を正すために食品等については軽減税率を設けるべきで、設けることによって中低所得層は可処分所得を増やすことができ、生活を楽にすることができる。

 尤も高額所得者程生活品の消費により多額のカネをかける関係から、軽減税率を設けると、中低所得層よりも遥かに負担を免れる額が多くなると軽減税率に反対する向きがあるが、その分、所得税の累進課税率を高くして、軽減税率設定で想定される消失分を取り戻せばいいはずだ。

 以上のような方法で中低所得層の可処分所得を増やすことによって、逆に消費が高まることが予想される。個人消費はGDPの6割を占める。その大部分が中以上の所得層の消費が占めることになっていたとしても、中低所得層の消費にしても活発となれば、企業も利益を得ることができ、国の経済も活発となる。

 僅かではあるが、より公平な社会を築くことができる。 


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