小沢次期首相「あの、さっきも申し上げましたように金融機能強化法につきましては、私共の主張もありますので、その点を参議院では野党が多数でありますから、参議院でも修正の審議に、協議に応じて、いただきたい。そしてその上でもう協議はしないとおっしゃってるらしいんで、そこは総裁から言っていただいて、そして協議して、速やかに成立できるようにしたらいいと私は思います。
それから、これもまた繰返しになりますが、言いませんけれども、本当に総理はこの一次補正の、これだけで、この11月から12月、年末にかけての危機を乗り越えることができると、そうお考えなのでしょうか。
私は本当にさっき申し上げましたが、倒産件数も10月14%増、11月12月はもっともっとふえてくると思います。それから、職を失う人もおーぜい増えて、くると思います。ですから、そういう意味に於いて、本当に総理が総選挙よりも景気だ、政局よりも経済だと言ってこられた。それが本当の総理のお考えならばね、やはり、ここで二次補正を出して、本当に国民の生活の安定を図っていく、というのが、私は、総理のお話の筋道だと、いうふうに思います。
ま、しかし、今年はもう一次補正だけでいい。来年で、エー、にまわすと、いう答のようございます。これ以上は繰返しませんけれども、私共は本当に、しんどい厳しい年末を迎えることになるんじゃないかと、このように考えております。
それから、その方法は採らないということですから、いや、二次補正は出さないという方法は採らないという結論ですから、もう一つですね。それはもう一つの方法はですね、総理の初心に返ることだと思います。総理は就任する直前から、マー、兎に角国民の主権者の審判、選挙の洗礼を仰ぐと、いうお考えを持っていたやに、伺っております。私はそれは正しい考え方だと思います。今、大変失礼なことを総理に申し上げて恐縮ですが、何の問題でも、今日ゆったことと 明日の言ったことが、また結論が違ってくると。そういう迷走を繰返しているのは、結局は、選挙の洗礼、国民の審判を受けて、その国民の支援の背景の下に、総理がリーダーシップを発揮すると、いうのが民主主義のあり方だと思います。多分、総理もそのようにお考えになっていたんだろうと思います。
私は、今ね、こうして、来年に、補正予算を送るということならばですよ、今直ちに解散総選挙して、そして国民の審判を仰いでいいじゃないですか。
私は、そういう意味で、二次補正――、経済対策・景気対策が、急務だ、急務だ、選挙やってる暇なんかないんだと、言いながら、来年に二次補正を送っているわけですから、現実の、金融機能強化法の問題は、それはそれでちゃんとしなければいけませんけれども、12月に十分選挙できるじゃないですか。
私の、私の初当選の、昭和44年の12月、私の初当選の昭和44年の12月27日でした。年末の選挙っちゅうのは往々にしてよく行われてきたことでも、あります。従いましてこの機能強化法のことは、それはそれとしてきちんと整理しながら、年末、この12月に解散総選挙を断行して、そして麻生総理、あなたが国民の支援を得られたら、どうぞ、総理の思うとおりの、政策を実行したらいいじゃないですか」
麻生次期一野党議員「先ず最初に、まず二次補正のお話いただきましたけども、二次補正に関しましては先程お答えを申し上げましたとおり、私共は、一次、二次、そして本予算等、この三段ロケットで以てきちんとやる。同じご質問をいただきましたので、同じ答弁をさせていただいた次第です。
そしてその上で、今、先程、最初にもご質問いただきましたけども、解散をして、というお話でしたし、私も、解散というのは一つの手段だと当初思っておりました。そのとおりです。私もそのとおり思っておりました。ウソを申し上げるつもりはありません。但し、その後起きております今の状況というものは、少なくとも世界の中で、少なくとも100年に一度言われる程の、100年に一度と言われる程の、金融災害と、いうような言葉が使われる程の、大きな問題となり、世界中、それに対応に必死になっている中で、私共は政治空白をつくるというような状況は少なくとも今のアメリカの中に於きましても、そのようなことになっております。アメリカの今も厳しいことになっておると思います。
なかなか最終決断者が誰なのか、難しい、いう話をよく言われております。そういったことを我々は第二の経済大国としてすべきであろうとも思いませんし、私共はそれに応えるべく、きちんとした対応をするためには、やっていくべきだと、今問題で思っています(ママ)。
またァー、今三回目、三人目の党首、三人目、三人目の党首討論。ああー、総理大臣か。総理大臣とかお話をいただきましたけれども、そりゃあ、議会制民主主義のルールですから、我々は大統領制と違います。少なくとも議会制民主主義に於きまして、少なくとも、トニイ・ブレアという人からゴードン・ブラウンに変りまして、まだ一回も選挙をやっていないと、私は記憶をいたしますので、そういった意味では、これは別に瑕疵があるわけではない。これははっきりしていると思っております。議会制民主主義に則ってルールのとおりにやらせていただいておると、いうことだと思っております。如何にも何か問題があるかのように言われますと、これは議会制民主主義というルールですから、そのとおりにやらせていただいておると思っております。
従って、今の状況の中に於いて、雇用の問題、倒産の問題、ご指摘のとおりです。従って私共は色々な形で、雇用対策、含めて、色々な問題を解決すべく、いうことで、色々対策を練らしていただき、私の、私の方から各担当大臣に、この雇用対策に、いうもんにつきましては、若者支援、含めて、いろんなことを既に色々やっておりますが、これは早急にできるように、さらなる対策をする必要を検討しろと、いうところを命じたところでもあります。
また、倒産件数につきましては、確かに世界中の不況の中にありまして、我々もそれに対する対策を考えねばならぬことは当然ですが、是非その点に関しましては、借り手の問題としては、今申しているとおりでございます。重ねて申し上げます。貸し手の方につきましても、その対応ができますように、参議院で早急な、あれをしていただき、そして我々はこういった形で、参議院で協議をというお話をいただきました。私共も参議院で協議をというお話をいただきましたが、こういった問題に関して、政党間で協議ができると言うのは、喜ばしい事だと思っております。
是非、そういった意味で政党間協議が出せますように、いずれ本予算が、等々やらせていただくことになるんですから、その場に於きまして、是非ネックストキャビネッツ初め、色々対策をしておられる方もいらっしゃるのだと思いますんで、我々も担当大臣、また幹事長、政調会長という者と、そういった協議ができるような場を与えていただければ、そういった話をきちんとさせていただいて、色々な協議ができることこそ、私はこのねじれ国会、中での建設的な答を与えられるもんだと、国民の期待しているところだとも思っておりますんで、是非、その点のお力添えを本予算に於いて、さらに色々、さらに協議をせねばならなん自体になるやかもしれませんので、是非、併せてお力添え、指導力をお願いを申し上げておきたいと思います」
小沢次期総理大臣「あのォ、総理が今もお話になった、ことは、一次補正で以って大丈夫、今年、年末へ向けて乗り切れると、いうお話をなさっておった。そして二次補正は来年回しでも大丈夫だと、ということでおっしゃいましたから、二次補正は出さないと。
そんならば、それこそまさに、政治の空白そのものじゃないですか。私はそういう意味で、経済対策にはスピードが大事だ。総選挙よりも景気対策だ。そして、二次補正も出すんだ。そう言ってこられた総理が、一次補正で十分だ、二次補正は来年でいいんだと、言うんならば、当初の総理の所信どおりの、トニイ・ブレア等の例を出しましたけども、2年半のうちで三人、総理がコロコロ変って選挙もしないという例は、あまり聞いたことがないと思います。
従いまして、この12月、期間があるんですから、総理が一次補正でも十分だとおっしゃるんならば、是非解散総選挙をやって、さっき申し上げたように総理だってやり易いでしょう。選挙で勝たれれば、それで強力に内閣ができるわけですから。それはどちらにとっても、選挙で勝つことで、国民の支援を背景にして、政策を実行すると、いうことでなければね、これは本当の強い強力な政策、思い切った政策は実行できないですよ。
私はそのことを申し上げた。さっきから言っているわけです。これでもう時間がありませんでね。時間がないので、最後にちょっと申し上げますけども、総理のね、総理のお話があまりにも、コロコロ変り過ぎる。あるいは非常に不適切な話が多すぎる。そういうことであります。この間も、『医者は社会的常識の欠落してる者が多い』とか、また、『たらたら飲んで食べて何もしない人の医療費を何で俺が払わん(ならん)のか』という話をなさったと、洩れ聞いております。いずれにしても、いずれにしても、わたしは、総理の言葉というものは、もっと、もっと重いものだと思います。昔からの言葉に、綸言、汗の如し、という言葉もあります。どうか、そういう意味でね、本当に総理が、今後、きちんと筋道の立った、そして自分自身の発言に責任を持って、やっていただきたい、いうことを、最後に申し上げて、総理の見解あれば、申し上げて、お聞きして終ります」
麻生次期一野党議員「二次補正に於きましては来年、あのー、1月早々に出させていただきます。従いまして、これには当然のこととして、補正予算を執行するために、関連法案が出てまいりますので、この関連法案の審議を先程お言葉をいただきましたんで、我々としては、早急にこれを詰め上げるべく、減額補正含めて、きちんと対応させていただきたいと思っております。是非、そのときはそういった協議を、また、こういった党首討論を含めまして、色々なお話をさせていただければと、心から期待をいたしております。
最後になりましたけど、今、もう一点、言葉に重みがないという、ご忠告をいただき、有難うございました。あの、総理、総理としてこの言葉にもっと重さが出るように今後とも努力をして参りたいと思っております。あの、色々と私の発言等々で一部誤解を与えたということに関しては、私共といたしまして、お詫びを申し上げたところでもありますけれども、是非、そういう点を含めまして、私共は発言に関しては今後とも気をつけて、総理としての職務を全うして参りたいと思っております。
是非とも、この、こういった党首討論等々含めまして、今後とも、こういった機会を与えていただいて、双方で意見の違いを明確にさせていただいたり、また合うところがあるんであれば、是非我々としては然るべき担当を出しますので、双方できちんとした話を詰めさせていただき、最後につきましての政党間協議、政策協議が大臣と、そちらのネックストキャビネッツとの方々で是非やれるような機会を与えていただきますと、本予算の審議に於きましても、非常に、私共としては、建設的な話し合いができるもんだと、私共としては、心から期待しておりますので、重ねて、ご理解と力添えの程をお願いを申し上げておきたいと存じます。有難うございました」
小沢次期首相「まだちょっと、あるんだそうで、一言申し上げたいと。あの、私は総理の言葉が軽いと言った意味はですね、総理だけじゃなくて、みんな自戒しなくちゃいけないですけれども、その自戒というのは自分も含めて、自分も含めてのことでございます。言葉面の話ではなくして、言葉面の話ではなくして、自分がこうと思って話したことは、それはきちっと貫かなくちゃいけない、と言うことだと思うんです。
また今度のことで言えば、いわゆる政党間協議云々ではなくして、国民に対して総選挙よりも経済対策、景気対策が大事だと言って公約なさったんですから、それをやっぱり実行、ちゃんとしないと、二次補正含めて、そうおっしゃったんだから、そういう意味に於いて、私は、あのー、特に総理は綸言汗の如し、という言葉そのものに、やっぱり、一番最高権力者ですから、その最高のリーダーが、やっぱり、一度自分自身でこうと、言ったことに、特に国民と約束したことは、きちんと約束を守るという態度に徹していただきたい、そう思います」
麻生次期一野党議員「あのー、基本的にあの思っているとおりのことをきちんと自分の信念を、大事なことだと思います。私もそのように考えております。それは私、私共も同じように考えて、多分小沢党首も同様な考えで、これまで政治生活をこられたんだと存じますし、私もそのように思って政治生活をこれまで送らせていただいたもんで、私自身もそう思っております。
従いまして、今申し上げましたように、私共は今回は政局よりは政策だと最初に申し上げております。そして、そのとおりに実行させていただき、一次補正の中に於いて、少なくとも、借り手側の話につきましては、一応の対策はできたんだと、数字の上がりも、そういった感じをいたしております。問題は貸し手側の、というところを、ありますので、是非、その貸し手側、につきましては審議、並びに採決をよろしく重ねてお願い申し上げたいと存じます。是非そういった上で、私共はこの年末にかけまして、我々は年末の予算というものを考え、一次補正に続きまして、二次補正、そして本予算と、きちんと1月には通常国会に於いて提出させていただきたいと思いますので、是非、協力の程を重ねてお願い申し上げて、時間だと思いますので、お答なり、答弁に代えさせていただきますが、是非こういった、こういった形でかねてからお願いといたしました、党首討論がきちんとできましたことに関して重ねて感謝を申し上げ、今後ともこういった形で党首討論ができて、国民の前で堂々と意見が交換できます機会があることを心からお願い申し上げて答弁なり、私の意見に代えさせていただきます。有難うございました」(終了)
――以下、感想。
小沢次期首相は最初に3人の首相に就任祝いしてきたが、4人目が近いんではないかと述べた。4人目は自身が就任祝いを受けることになるのではないのか。
麻生次期一野党議員は「お陰様で一次補正も通していただいて、世界の先進国の中では、一番早く、景気対策というものに手をつけた国であったと、まず、その点はそう思っております」と自画自賛しているが、客観的認識性に欠けているから、つまり単細胞にできているから、お目出度いことに「政治は結果責任」という鉄則を忘れている。痩せ馬の先っ走りということもある、効果・成果が問題だと気づいていない。安倍前首相も教育基本法を改正したことを自分の首相時代の成果として誇っていたが、改正したからと言って日本の教育がどう変わったと言うのだろうか。外側のハコをつくり変えたに過ぎない。
中小企業の資金繰り支援のための9兆円規模の緊急保証制度に関して、麻生太郎は「9兆円の政府保証枠、中小、小規模企業対策などの、いわゆる9兆円の保証枠、また貸出額等々は順調に捌けております」と暢気なことを言っているが、景気が上向いている状況を受けて設備投資等に向けた資金調達ではなく、急激な景気悪化を受けた緊急避難のための資金調達なのである。「順調に捌けて」いる分、多くの中小企業が経営悪化に陥っていることの歓迎せざる証明でもあって、そのことを景気悪化度のバロメーターとして、逆に「順調に捌け」ない状況の方をこそ歓迎すべきなのだが、麻生の脳ミソは一般人とは逆さまに収まっているらしい。
また短期間に全体的な景気の回復が望めないまま、さらに景気が悪化する状況に見舞われた場合、「資金調達」は焼け石に水となってさらなる「資金調達」が必要となり、中小企業にとって際限もない負担とならない保証はない。
だからこそ、小沢次期首相が後でいう「倒産件数前年比14%増」という状況があるはずである。
麻生がすべきは「政府保証枠」が「順調に捌けて」いることよりも、全体的な景気回復に向けた速やかな政策の実行であろう。
それを、一次補正、二次補正、本予算と一連の提出に関して「三段階、もしくは三段ロケット、色んな表現があろうと思いますが」と、中身と成果が問題であることに目を向けることもできずに表現に拘りを見せる見当外れを演じて得意然としている。
これも単細胞の現れ。
小沢次期首相が解散・総選挙を迫ったのに対して、麻生次期一野党議員は「トニイ・ブレアという人からゴードン・ブラウンに変りまして、まだ一回も選挙をやっていない」とか、「議会制民主主義に則ってルールのとおりにやらせていただいておる」、「別に瑕疵があるわけではない」とか言っているが、トニイ・ブレアは安倍、福田みたいに1年そこそこで政権運営に行き詰って無責任に投げ出したわけではない。そのこと自体が既に「瑕疵」であって、麻生新内閣に対する国民審判は安倍、福田の政治的無責任をも勘案されなければならないはずだから、それが冷めないうちの早い時期に行われるべきであろう。
そうしなければ、安倍・福田紛いの無責任が罷り通ることになる。しかも今現在、解散・総選挙を先送りする“政治的無責任”を麻生はやらかしている。
小沢次期総理が「総理の言葉というものは、もっと、もっと重いものだ」と指摘したのに対して、麻生次期一野党議員は「総理としてこの言葉にもっと重さが出るように今後とも努力をして参りたいと思っております」と一見殊勝げなことを言っているが、それで締めくくらずに党首討論だ、政党間協議だ、政策協議だとスムーズな審議や採決だけを願った言葉で締めくくっているのは、謝罪や反省よりも後者に重点を置いていることからの無意識の順序づけが現れたものであろう。
そのことは続けて言った麻生次期一野党議員の「色々と私の発言等々で一部誤解を与えた」という言葉が証明している。「誤解」だとする罪薄めを自ら行っているだけではなく、例え一部であっても、常習犯化した各失言ごとに与えた「一部」が積み重なれば「大分」となることは無視して「一部」だと限定する神経は自らの失言に何ら痛みは感じないばかりか、何ら反省もしていない姿勢の現れであろう。
まさしく蛙のツラにショウベンなのだ。しかも政党間協議、政策協議、審議、採決のお願いに始まって、そのお願いの連続で終わっている。頭から足の爪の先まで“お願い乞食”と化していた。一国の政治を運営する総理大臣の胸を張った姿はどこにもなかった。
小沢次期総理はこう言ってやるべきだった。
「首相の言葉は軽いものであってはならない。重くなくてはならない。しかしあなたの言葉は軽い。総理大臣の資質に欠け、その資格がないから軽い言葉しか出てこない」
総選挙で勝って、国民の支持を背景に強い政治を行おうという強い意志を持てないだけの話。総理大臣としての無資質・無資格を身とした、そこから出た錆。元々リーダーシップなど持ち合わせていなかったのだ。蛙のツラだけは持ち合わせている。
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