現代の虚無僧一路の日記

現代の世を虚無僧で生きる一路の日記。歴史、社会、時事問題を考える

藤堂高虎 つづき

2009-04-08 21:47:19 | 虚無僧日記
昨年、私が津市で尺八公演を頼まれた際、前半の講演者が
阿部龍太郎氏だった。阿部氏は、中日新聞夕刊に『下天を
謀る』と題して、藤堂高虎について執筆を始めたところだった。

藤堂高虎は、四国宇和島から津に転封となった。元は豊臣方
でありながら、徳川家康に最も信頼された大名だ。生涯に
担当した築城は、宇和島、津、伊賀上野、今治、丹波篠山、
伏見、和歌山、江戸城等14 にも及ぶ。

「それなのに、世間一般にはあまり知られていない藤堂高虎を、
中日新聞連載を機に、有名にして、津の町興しに利用しよう」
というような内容の講演だった。

昨年夏、私は四国に行ってきたので、宇和島城は見てきた。
和歌山城も、転勤で3年住んでいたので知っている。
伊賀上野城も行ったことがある。石垣の高さは日本一。
上から見下ろすと目がくらむ。

こうした築城のことも、中日新聞連載中の『下天を謀る』で
知った。朝刊の『親鸞』とともに、夕刊も楽しみにしている。

だが、夕刊をとる人は、名古屋ではほとんどいないのだ。
私の住んでいるマンション16世帯中でも、我家1軒のみ。
これは意外だった。藤堂高虎は、農民から出世し、豊臣から
徳川の世に変わる難しい時代を実にうまく生き抜いた。
そんな智慧も学ぶところは多い。


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藤堂高虎

2009-04-08 09:44:32 | 虚無僧日記
4/8 朝の東海ラジオ『小島一宏モーニングあいランド』で
高校教師の河合敦さんが電話取材を受けていた。河合敦は、
高校の歴史の教師で、歴史をもっと面白く感じてもらおうと、
何冊もの本を出版している。

「今年人気急上昇の武将は?」との質問に、「直江兼続、
そして藤堂高虎」と。「藤堂高虎」は、現在、中日新聞の
夕刊で、阿部龍太郎氏が『下天を謀る』と題して連載中である。

それなのにである。インタビュアーは、中日新聞を読んで
いないとみえ、

「藤堂高虎って? 知らないですねぇ。何をした人ですか?」
「城造りの名人でした」
「たとえば、どこの城ですか」
「それは・・・・」と、河合氏は答えられない。
質問者は話を切り替え、
「藤堂高虎については、誰か書いている人はいないんですか?」
これに対し、河合氏は「いません」と断言。
「河合先生が書かれたらどうですか」と。

おいおいである。中日新聞と同じ東京新聞にも連載されている
のに河合氏も知らない模様。中日新聞夕刊の発行部数は67万部。
東京新聞夕刊は29万部。併せて100万部でも、認知度はこの
程度かと、失望した次第。

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サーシャと竹坐

2009-04-08 06:54:14 | 筝尺八演奏家
先日、竹坐氏の超長管地無し尺八を聴いてきたばかり。
私には超長管は無理とあきらめていたが、それを
ロシア人のサーシャも吹くことには驚いた。しかし、
比較しては悪いが、サーシャは背が高いので、3尺2寸
もの超長管を易々と吹きこなすが、サーシャと竹坐氏と
では、訴えるものが違う。それは“気”だ。外国人には
この“気”というものが理解できないらしい。

たとえば、時代劇で、物陰に隠れている敵の“殺気”を
感じて、瞬間に避けるというのは外国人には理解できない
とのこと。西部劇では、影が映っているとか、物音がした
とか、合理的な説明をつける。

“気”を発するのに、竹坐氏は、臍下丹田に力をこめ、
音は身体全体を包み込むように響いてくる。サーシャは
上半身(胸)で呼吸し、尺八だけが鳴っている。こうした
ことを半日かけて説明指導したが、どこまで解ってもら
えたか。

サーシャは、オーストラリアの原住民アボリニ人の管
楽器であるティデュリドウも、カンタンに循環呼吸で
吹き鳴らす。超長管も器用に吹きこなすが、古典本曲は
自己満足の曲だ。尺八のプロとして生計を立てていく
には、聞き手に訴えるパワーが必要。それを次回、来日
するまでの宿題として課した。でも“そらおそろしや”。


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ロシアの警察は

2009-04-08 00:11:37 | 虚無僧日記
4/7 サーシャは細い長身の優(やさ)男なのだ。
日本語はカタコトだが、一人で東京、名古屋、
京都と、各尺八家を訪問しては、教えを請うの
だから感心する。「日本は安全だ」と。

彼の話から『ロシアの警察は、おそろしや』。

モスクワでのこと。尺八の稽古を終わって深夜、
町を歩いていたら、日本人の女性がポリスに
捕まっていた。警察官だけど、酒を飲んでいて
日本人女性にからんでいるのだ。「パスポートを
見せろ」と言われて、その女性がパスポートを
渡そうとしていたので、これは危険。サーシャが
そのパスポートを警官から取り上げ、日本語で
彼女に話しかけ、「私の友達だから」と彼女を
警官から引き離してあげた。
そして、その女性は、「ロシア人が日本語!?
仕事は?尺八?!」と聞いて二度ビックリ。後日
行なわれた尺八のコンサートに来てくれたそうな。


私が行った時も、ガイドの説明で、「警官は
日本人と見ると、『パスポートを見せろ』と寄って
きて、なんだかんだと難癖つけて、金を要求して
くるので気を付けるように」と。

たしかに、車道を歩いていただけで、警官に咎め
られた。ボソボソボソボソ、ブツブツしゃべっている
が、全くロシア語が判らないので、「スパシーバ、
スパシーバ(ありがとう)」で押し切ってきた。

クレムリン内で、サーシャにガイドしてもらっていると
警官が寄ってくる。「建物の説明は、専門のガイドが
するのだから、一般人がガイドをするのは けしからん」
というようなことを延々と講釈垂れ、暗に、見逃してやる
から金を出せなのだ。

「ロシアの警察はおそろしや」でした。


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ロシアからサーシャが来日

2009-04-08 00:11:22 | 虚無僧日記
4/7 ロシアからサーシャが来た。
先年、チャイコフスキー音楽院の招きでモスクワに
行った時に知り合った尺八好きの青年だ。来日は
二度目。桜満開の名古屋城を案内し、堀端で尺八を
聞かせてもらう。なんと、三尺以上の超長管2本の
ほか、2尺前後の尺八数本を持ってきた。みなロシ
アの南部で採れた竹材で、ロシア人の製作になる
もの。物干竿のように太く、管尻をしぼっていない
筒抜けの地無し管だ。それでも上手に音を出す。

身長180cmの長身。3尺2寸も楽々と吹く。数年前
は、木管の1尺8寸管で地唄物ばかり吹いていたのに、
いつどうやって学んだのか、超長管で、『心月』や
『虚空』『虚鈴』などを易々と吹く。静かにゆったりと、
地無し管の柔らかい響きは、伊那の竹坐氏と同じだ。

ジョギングや散歩の人たちが足を止め、もの珍しげに
寄って来る。外国人であることに興味を示し、話掛け
て来、人の輪ができた。

琴古流本曲36曲をはじめ、西村虚空や海童道の曲、
さらに明暗眞法流、明暗対山派の曲まで、あらゆる
尺八曲の譜本を持っているのにも驚き。彼は今や
ロシアでオンリー1でナンバー1のプロ尺八家に
なっていた。

古典尺八は日本で廃れても、ロシアで残りそうだ。


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