五木寛之『親鸞』
話は戻るが、範宴(後の親鸞)が、吉水の法然の元に
通い始めた時、紫野の妹鹿野に呼び止められ、姉の消息
など聞かされる。姉紫野とは腹違いの妹だけに、鹿野は
田舎育ちの明るい屈託のない娘だった。その鹿野に範宴が
「どうじゃ、法然房の話は。ありがたいお話ではなかったか」
と聞くと、鹿野は「別に」とにべもない。村娘にとっては、
高僧の説法より、念仏を唱える若い僧たちのセクシーな声や
顔立ちに惹かれていたのだ。その後鹿野は、甲斐甲斐しく
範宴の世話をするのだが、範宴の心が、いつまでも自分より
姉の方にしか向いていないことを知って嫉妬する。
そして、範宴への腹いせもあってか?鹿野は、法然の高弟
遵西房の誘いに乗って、いかがわしい会合で身を任せてしまう。
法然の高弟といえども、表では高邁な言葉を吐きながら、
裏では、念仏→陶酔→セックスという五木の設定は大胆で
面白い。このような話は、一面、宗教につきものだ。
五木『親鸞』は、以前、當麻御前に惚れ、惚れられ、彼女を
自分の身代わりに殺している。鹿野も行くへ不明。その罪を
悔いて、犬丸の所に助けを求めてきたのだ。
親鸞の妻については諸説あってはっきりしないが、吉川英治
『親鸞』では、月の輪関白九条兼実の娘玉日姫となっている。
さらに、妻は二人、それも同時期に二人いたという説もある。
さて、五木『親鸞』は、紫野と鹿野の姉妹を同時に妻にする
のか?。(果報者じゃのう)。まさかとは思うが。
私のメールは goo3360_february@mail.goo.ne.jp
「尺八と一休語りの虚無僧一路」のホームページも見てください。
話は戻るが、範宴(後の親鸞)が、吉水の法然の元に
通い始めた時、紫野の妹鹿野に呼び止められ、姉の消息
など聞かされる。姉紫野とは腹違いの妹だけに、鹿野は
田舎育ちの明るい屈託のない娘だった。その鹿野に範宴が
「どうじゃ、法然房の話は。ありがたいお話ではなかったか」
と聞くと、鹿野は「別に」とにべもない。村娘にとっては、
高僧の説法より、念仏を唱える若い僧たちのセクシーな声や
顔立ちに惹かれていたのだ。その後鹿野は、甲斐甲斐しく
範宴の世話をするのだが、範宴の心が、いつまでも自分より
姉の方にしか向いていないことを知って嫉妬する。
そして、範宴への腹いせもあってか?鹿野は、法然の高弟
遵西房の誘いに乗って、いかがわしい会合で身を任せてしまう。
法然の高弟といえども、表では高邁な言葉を吐きながら、
裏では、念仏→陶酔→セックスという五木の設定は大胆で
面白い。このような話は、一面、宗教につきものだ。
五木『親鸞』は、以前、當麻御前に惚れ、惚れられ、彼女を
自分の身代わりに殺している。鹿野も行くへ不明。その罪を
悔いて、犬丸の所に助けを求めてきたのだ。
親鸞の妻については諸説あってはっきりしないが、吉川英治
『親鸞』では、月の輪関白九条兼実の娘玉日姫となっている。
さらに、妻は二人、それも同時期に二人いたという説もある。
さて、五木『親鸞』は、紫野と鹿野の姉妹を同時に妻にする
のか?。(果報者じゃのう)。まさかとは思うが。
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