ケイの読書日記

個人が書く書評

「ヒトラーの娘たち」 ウェンディ・ロワー著 武井彩佳監訳 石川ミカ訳

2021-12-11 10:45:11 | 翻訳もの
 ヒトラーの実際の娘という意味ではなく(ヒトラーは結婚しなかったし子どももいないはず)彼の影響をうけた同調者という意味。「ホロコーストに加担したドイツ女性」というサブタイトルが付いている。
 こういったナチ関係の本を読むとき、いつも思うんだけど、そもそもアーリア人種とかユダヤ人とかの定義が曖昧。金髪で青い目がアーリア人種の典型となっているが、そもそもヒトラー自身、金髪でも青い目でもない。
 だいたいプラチナブロンドって、本当に数が少ないらしいね。(だからこそ価値があるんだろうけど)あのマリリン・モンローだって、本当はブロンドではなく茶色の髪を染めていたとか。
 ドイツが占領したポーランドなどで、金髪で青い目の子どもをさらって、ドイツに連れて行きドイツ名を与え、ドイツ人として子どものいない夫婦に養子に出したそうだが、ポーランド人はスラブ系だから、ヒトラーからすれば劣等民族のはずなのにね。もうメチャクチャ。外見から人種を識別する事なんか出来ないよ。

 ナチ政権下では学校で、典型的なユダヤ人の骨格や容貌などを教えたらしいが、ハッキリした特徴なんて分かる訳ないよ。ユダヤ人国家が滅亡して2000年たってるんだから、いろんな民族と混血してるのが当たり前。結局、ユダヤ人というカテゴリーは、ユダヤ教を信じる人たちの事なんでしょ?
 ユダヤ教を捨て、カトリックやプロテスタントに改宗した人たちは、ホロコーストを免れたんだろうか? その辺の疑問が、昔から燻ぶったままです。

 とにかく、この本を読み始めてまだ1/4ほどなので、この先じっくりと読んでいきたいです。(なにせ12月は主婦にとって本当に忙しい時期なので)
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