日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

iPodと携帯電話

2005-04-14 11:26:40 | マーケティング
今日の日経新聞他に、アップルコンピューターの業績好調という記事が掲載されています。
ご存知のとおり、以前アップル=Macは危機に瀕する状態でした。
それは、Windowsが95などを次々と世に送り出すのに対し、Macは目立ったソフトの変化が無かったからです。
その間に、企業の多くがWindowsを採用したため、自宅で使うPCもWindowsへと流れていったのです。
他にも、PCそのものの価格が高いなどの理由もありました。
その為、Macの特性にマッチした人たち(=芸術系?)や従来からのMacファンなどに限られ、市場的には落ち込んでしまいました。

それが、昨年発売したiPodのヒットにより元気な企業へとなったのです。
そして、いよいよ「音楽配信」等への事業展開も日本でも始めるようです。 
もちろん、これに対抗するように松下(Panasonicブランド)ソニーが相次いで「携帯音楽市場」へと参入します。 
ソニーの場合「エピックソニー」等音楽ソフトを提供する企業が、グループ内にあるというのは有利だと思いますが、今はPCを介していることを考えれば、どれだけ有利のなのか・・・もしかしたら、ソニーは「総合エンターティメント企業」へ変わっていく基盤作りかも知れません。

その「携帯音楽市場」の対抗馬?となるのは、おそらく携帯電話だと思います。
今では、携帯電話から音楽をダウンロードするのは、当たり前のことになってきました。
特に、PCを持たない人たちや「日替わりで音楽を楽しむ」というカジュアルな音楽ファンであれば、携帯電話にダウンロードする方が、簡単でラクかも知れません。
携帯電話各社が行っている「パケット代定額制」等を上手に利用すれば、より気軽でしょう。
何より、携帯電話ひとつで済みます。

今から20年位前、ソニーがはじめて「音楽を外に持ち出す」というライフスタイルを提案しました。
それが「ウォークマン」でした。
そのようなライフスタイルが定着し、音楽を聴く機器もレコードプレーヤー、カセットテープからCD、MDへと変化して来ました。
そしてこれからは、インターネットなどを利用した聴き方へと変化していくことでしょう。

音楽市場といってもこれからは、このようなソフトとハードが一体となったモノへと変わっていくかも知れません。

「レコードプレーヤーの前で座って、新譜を聞く」というのが、身に染み付いている世代の私からすると、驚くべき?進化です。