日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

「日勤教育」って?

2005-04-29 12:58:44 | 徒然
JR福知山線脱線事故は、乗客・運転士の方々が総て収容されたようですね。
これから本格的な事故調査がはじまります。
とにかく二度とこのような事故が発生しないような対策が、急務となってきますし、そのための事故調査となることに期待したいです。

この事故が発生して以来、JR西日本(だけかどうかは不明)が実施していた「日勤教育」が問題になっています。
「オーバーラン」や「定時発着が出来なかった」というような列車運行に直接関わるようなことから、「白手袋をしていなかった」というような理由で、「日勤教育」の対象となったようですね。
「白手袋をしていなかった」ということが、どれだけ運転に支障をきたすのかまったく分かりません(もし、ご存知の方は教えてください)が、「日勤教育」という「業務再研修」が日常化していたような報道が様々にされています。

その「日勤教育」の内容が・・・「レポートや就業規則を延々書かせる」といった内容が主だったようです。
これって、変じゃありませんか?
「レポートや就業規則を延々書かせて」、「オーバーラン」等が直るとは思えません。
どうしてシュミレーション訓練などにしないのでしょうか?
「頭で分かること」と「出来ること」は、別物です。
まして、「運転技術」とはまったく別なことを研修させても意味が無いように思います。
「定時発着」の問題でも、様々な理由があるはずです。
乗降客の安全のための遅延に、怒る利用者はいないと思います。
原因を把握しないで、懲罰を決めることがこのような事故を招いたということは無いでしょうか?
それとも「見せしめ」や「管理者の自己満足」で、実施されていたのでしょうか?

もちろん、運転士の方にも問題があるとは思います。
「日勤教育」の一環として、「制服を着て、ホームに立って発着する列車の運転士に『お疲れ様です』という屈辱的な日勤教育を受けた」と、インタビューで答えている現役運転士の方もいらっしゃいましたから。
どうして、同僚運転士に「お疲れ様です」と言うことが「屈辱的」なことなのでしょうか?
普通の職場では、当たり前にあるコミュニケーションの一つです。
それとも、それだけ「気持ちがササクレ立つ」ような職場だったということでしょうか?

ただ「日勤教育」よりも、JR西日本の運転士の「速成教育」が事故原因の一つであったことには、変わりないようです。
企業の信頼と信頼を生む人材は、途方も無い時間と手間、そして費用が掛かるということを蔑ろにした結果でしょう。

携帯音楽産業に新たな敵?

2005-04-29 00:16:11 | ビジネス
「公務員の職務評価」にトラックバックいただいた、gians-55さんからコメントも頂きました。
ありがとうございます。
今回のJR福知山線脱線事故なども、安全管理体制においては「他人事」のようなコメントをJRの偉い方が出しています。
その感覚が分かりません。

Yahooのトピックスに「iPodからも金を取れ」―私的録音補償金で権利者団体が意見書という記事がUpされています。
iPodのように、PCから音楽をダウンロードして携帯HDDに録音することが一般的になってきたために、これまで対象外だった「携帯音楽」という分野からも「著作権保護のためにお金をを取りましょう」とということのようです。

この権利者団体は「カラオケ」等における「著作権使用料」を主に対象としています。
設立経過などを見ても分かるト思いますが、元々は作詞・作曲家さんの権利を守る団体だったのです。
「カラオケブーム」によって「何もしなくても著作権料がドンドン入ってくる」という状態になってから、どうも団体の雰囲気が変わったような気がします。
本来守られるべき人たちよりも、団体の声の方が大きくなった感じがするのです。

音楽産業だけではありませんが、ITの発達によって様々な生活スタイルが変化してきています。
その為法的な整備が追いつかないという現実があるわけですが、これまでレコードの場合は「個人で音楽を楽しむ場合のみ、カセットテープなどへのダビングは問題視していない」ということになっていました。
レコードからCD、そしてMDといった「音楽ソフト」が「売れる」時は権利団体にも、それなりの利益があったのですが、ネット社会になり「音楽ソフト」そのものが「通信」という「無形の形態」へと変わりつつあるために、利益そのものが減少しているのです。

しかし、視点を変えると「テレビドラマをビデオやDVDに録画する」のはOKですよね。
PCというハードウェアは、ますます複合メディアツールへと発展してきています。
もちろん、その中には「携帯電話」も含まれます。
その複合メディアツールから「音楽だけ」ということは、可能なのでしょうか?
ましてネットは、日本国内だけを対象にはしていません。
「海賊版天国。著作権無法地帯の中国」でも、日本と同じように音楽を楽しめる環境にあるということまで考えているのでしょうか?
様々な社会変化等をふくめた検討をしないと、「利益を得たいばかりの考え」のようにも受け止められます。