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ジャパンマネー-欧州クラブのアジアツアー-

2005-07-30 20:49:34 | スポーツ
朝日新聞のWEB版に欧州クラブ日本遠征、「金儲け優先」と苦言 AFC会長と言う記事が掲載されている。

Jリーグが東アジア選手権で中断し、欧州リーグの新しいシーズン前と言うこともあり、7月は欧州のビッククラブの来日が目白押しだった。
今週だけでも、スペインの「レアル・マドリード」、「FCバルセロナ」、イングランド「マンチェスター・ユナイテッド」、ドイツ「バイエルンミュンヘン」、かつてのイタリアの強豪「フィオレンティーナ」等、ざっと5つのチームが、東京周辺を中心に「親善試合」をしている。
「フィオレンティーナ」以外のチームは、欧州でも強豪チームばかり。
欧州の強豪チーム=スターチームと言うことで、普段は「サッカーのサの字」すら興味の無い人でも、ベッカム様やロナウドを見にスタジアムまで足を運んだ人もいただろう。
対戦相手となっているJリーグのチームにとっては、国内で試合をやっているのに「アゥエー」状態で、試合をすることになっているところが多いことだろう。

このような欧州のビッククラブが、積極的に日本ツアーを展開するようになったのは、ここ3年くらいのこと。
2002年W杯で、日本でもサッカーが人気スポーツだと、認識され始めたからではないだろうか?
それをビジネスチャンスとして、アジアツアー=日本ツアーをするのは、欧州のクラブとしては、当然のことかも知れない。
なぜなら、あの「銀河系軍団・レアルマドリード」なども、決して台所事情は豊かではないかも知れないからだ。
欧州サッカークラブは今、大きな問題を抱えていると言われている。
それは、年々高騰し続ける選手の高額な年俸。
その為、身売りするチームも少なくない。
イングランドの「チェルシー」のオーナーは、イギリス人ではなく、オイルマネーで財産を築いたロシア人である。
これまで、ある程度選手の年俸や移籍金が高騰しても、「テレビ中継」等による高い収益があった。
しかし、それも期待ができない状態になりつつある。
その改善策と言う訳ではないだろうが、「レアル・マドリード」の練習見学は「有料」となっている。

それに対し、日本ツアーを敢行すればアジアでの人気を定着させることができ、レプリカなどのユニフォーム、海外ファンクラブの会員収入などの収益が見込める。
欧州のクラブにとっては、「未開拓の市場」ということになる。
普段はサッカーを見ないが、「欧州絶対」という日本人も、多くいる。
そういう人たちにとっては、「日本にいながら、欧州のお気に入りチームが見られる」と
いう魅力もある。

問題は、試合の内容だろう。
先日の「レアルマドリードVS東京ヴェルディ」のような試合では、「金儲け」といわれても仕方が無い。
本気とまではいかなくても、それなりにチームの魅力が発揮される試合出なければ、対戦する日本のJリーグチームにとっても試合をする意味が無い。
欧州との強豪チームのジャパンツアーは、Jリーグにとっても魅力のある対戦である必要がある。
それを、AFCは指摘しているのだ。